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02.訪問 ページ2

古い錆びれた製薬会社の研究施設

科学者たちが不慮の事故によって相次いで死亡し、研究施設は閉鎖された

取り壊される事もなく、雑草は生い茂り、建物は自然の一部と化していた

廃墟巡り、心霊スポットとして有名となり多くの者が訪れた

彼らはガラスを割り、壁中に意味不明な落書きをし、いたる所に痕跡を残して行く

しかし、鍵がかかり閉ざされた地下室に入れた者は誰一人としていない

ここを訪れた者は知らない

この扉の先の地下室に生きた人間が住み着いていたことを

この扉をこじ開けようとした者は知らない

白澤「ルチルちゃ〜ん。あ〜け〜て〜」

ガチャッ

開けてと言えば簡単に開く扉であったと言う事を

ルチル「白澤様お久しぶりです」

白澤「久しぶり。どう?死ねそう?」

ルチル「たぶんもう少しです。見て下さいよ!!5kgも痩せたんです」

白澤「すごい!!ダイエット成功だね!!服でも買ってあげようか?」

ルチル「天国逝ったらまた買って下さい」

白澤「うん。約束するよ」

ルチル「で、今日は何か用でも?」

白澤「僕好きな子が出来たんだ」

ルチル「いつもの事ですよね?」

白澤「違うよ。彼女は他の子と比べ物にならないくらい大好きなんだ」

ルチル「現世までわざわざ惚気話をしに来たんですか?
桃太郎さんは聞いてくれなかったんですか?」

白澤「大好きなんだけど…僕は彼女を抱けない…近づけないんだ。
僕が彼女に近づこうとすればするほど、彼女を傷つけてしまうんだ」

ルチル「…私に何が出来ますか?」

白澤「僕に毒の耐性を付けて欲しい。色々やってみたけど副作用しか出なくてね」

ルチル「自己免疫力に気づかれないように、抗体が生まれないように少しずつ毒に慣れて行けばいいんです」

白澤「そんな器用なことが出来るの?」

ルチル「時間はかかりますけどね」

白澤「それってどのくらい?」

ルチル「やって反応を見ない事には何とも言えませんね」

白澤「そうか…」

ルチル「私は白澤様に恩があります。早く毒に慣れるように研究してみましょう」

白澤「ルチルちゃんの邪魔にならない?」

ルチル「邪魔なんて…むしろ賑やかになって嬉しいくらいです。いつでも遊びに来てください」

白澤「ありがとう。ルチルちゃんも大好きだよ」

ルチル「相変わらず…尻も口も軽い人ですね」

白澤「師匠の扱い酷くない!?」
2014.10.20

03.共同研究→←01.マッドサイエンティサストの終焉



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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2014年10月20日 19時

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