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01.マッドサイエンティサストの終焉 ページ1

ルチル「グリーンマイルって映画を知ってますか?」

シロ「何それ?」

科学者「無実の囚人コーフィが病気を治す力を持っているんです。
でも、コーフィに助けられた人や動物は長生きをするんです。
ネズミが60年も生きている。じゃぁ人間の私は後何年生き続けるのか…」

シロ「死ねない事って怖い事なの?」

ルチル「一人残されていくことが怖いんですよ」

つい先日の事のように鮮明に覚えていると言うのに、この記憶はもう何十年も前の物

私は今も檻の中、拘束具につながれて、日々人体実験を受けている

この閉鎖空間では時間なんてわからない

でも、科学者の老化から、入れ替わりから時の流れを知る事は出来る

ルチル「君もだいぶ老けたな」

「お前が普通じゃないんだ。このバケモノめ」

ルチル「骨折は勘弁してくれる?これ以上足が長くなったらバランスが悪くなるからさ」

「はっ。短冊にでも書いておくんだな」

短冊?そうか。もうすぐ七夕なんだ

あの時の願いは覚えている

ルチル「皆許してくれたのかな?鬼灯様だけは絶対に許さなそう」

鬼灯「そう思うなら嘘をつかなければいい」

ルチル「…過去の思い出に浸り過ぎた幻覚かな?」

鬼灯「いいえ。現実ですよ」

鬼灯様の手が私の頬に触れ、そのまま私を抱きしめる

鬼灯「遅くなって…すみませんでした」

鬼灯様越しに見覚えのある顔が

年を取らない懐かしい顔が並ぶ

ルチル「なんで?私は地獄には堕ちないよ?」

白澤「でも、この研究所に居る人たちは地獄に堕ちるには十分な犯歴があるよね。
無抵抗なルチルちゃんをこんな目に合わせていたんだから」

ルチル「とりあえず助かったよ…ありがとう」

鬼灯「ルチルさんが恨んでいなくても、私は私自身を恨んだんです。
もう嘘も隠し事もしないで下さい。大事に思うなら、私に後悔させないで下さい」

ルチル「ごめんなさい」

シロ「ルチル様早く帰ろう?」

ルチル「私にはやりそびれた事があるからまだ無理ですね。
と言うか、逝くんじゃなくて?帰るの?」

シロ「うん。ルチル様が家出してから俺寂しかったんだから」

ルチル「キャハハハハ」

シロさんらしい考えで

ルチル「じゃぁ今度は自分の為の研究をしてみます。もう少し待ってて下さい。必ず帰りますから」
2014.10.10

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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2014年10月20日 19時

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