【進撃】彼のどんな○○が見たいですか？☆短編集６【リヴァイ】

男主×リヴァ５ ページ39

去り際に



ペトラ「あの…兵長。差し出がましいとは思いますが…

”想いは伝えたい時に相手は居ない”

そういう事もありますよ…？余計かもしれませんが私は兵長の幸せを祈っています。

す、好きなんです！！憧れも人格もすべて大好きなんです！！


好きな人には幸せになって欲しい…んです。だから！ちゃんと兵長もAの事ちゃんと考えてみてください！」




コイツはナニを言ってるんだ？






涙がこぼれそうな彼女の瞳が近づいて来て少しだけ唇に触れた。



言われた事とされた事で体と思考は固まりっぱなしだ。



ペトラ「おやすみなさい。兵長！Aの事よろしくお願いしますね！」



そう、明るく笑って彼女はタンタンと階段を降りていった。







　
触れられた唇を触る。





胸がぐちゃぐちゃと気持ち悪い



ペトラの言葉を反芻してみる。



なんだって？アイツは何て言った。









背筋がゾクっとした。



アイツ…Aが居なくなる？



え？好きだ？


両思い？？


良く判らなくなって目が闇夜を迷い、Aの顔にたどり着く。







”伝えようと思った時に相手は居ない”


いや、俺はそんなのは嫌って程知っている。



…だが、酷く心に引っかかった






気が付いたら手を伸ばしてその暖かい頬に触れて口付けていた…






認めたくない…


が、俺は気付いてしまった。





自分が思っているよりもAを大事に思っている事に。


それは仲間としてのソレだけではなく、こんな気持ちなんてありえないと思うがこれは失って初めて気付くパターンなのだろう。


俺が殺しかけたコイツが、居なくなる事が怖いと思ってしまった。



ごく個人的な感情としてコイツの事が好きなんだと。


恋愛的な意味合いで。





それを理解してしまってからは最近の妙な気持ちの理由が判判った気がして、何かが心の中でストンと落ちるような、引っかかりが取れたような妙な納得感があった。


霞がかっていた視界か開けるようなそんな感覚だ。




もぞっ…


少し苦しそうにAの眉がしかめられ、身じろぎをする。


A「んっ…ぅ…ゲホゲホ」



掠れた声が聞こえたかと思うと、苦しそうに咳き込む。



ああ、思いっきり喉潰しちまったからな…




用意してあった水を含みその喉を潤すように口付けその液体を流し込む。




ぴちゃ…



A「んっ…はっ、あ…」


少し苦しそうにゴクリと飲み下す。

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