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次はレントゲン撮影。
えっと…レントゲン室ってどこだ？
「宏太、そこそこ。レントゲン室」
キョロキョロと迷っていると、光がX線室と書かれた扉を指さして教えてくれた。
「あ、ほんとだ。気づかなかった笑」
「目の前なのにね。しっかりしてよー笑」
光と笑いながら話していると、不意に腕をギュっと掴まれた。
「どした？大ちゃん」
両腕を俺の腕に回して抱きつく大ちゃんの頭を軽くポンポンと叩いていると、光が「あっ…」と声を漏らした。
光の顔を見ると、レントゲン室を指さした後、両腕でバッテンを作って何かジェスチャーしている。
そうだ…
大ちゃんがレントゲン苦手なこと忘れてた…
そう思った時にはもう遅かった。
腕が抱きついたままの大ちゃんの涙で濡れていく。
と同時になぜかそのまま引っ張られそうになる。
だけど、力関係では俺が勝ってるみたいで、踏みとどまって近くにあったベンチに座った。
「ごめんね、大ちゃんレントゲン苦手だったね」
俺にまだ抱きついたままの大ちゃんは、その言葉にさらにギュっと抱きついてきた。
レントゲンを撮影する時に1人にされるのをどうしても怖がってしまう大ちゃん。
前の健診でも苦労したよって笑って言う前の担当医の言葉を思い出す…
光は、大ちゃんの隣に座って頭を撫でながら優しい声で話す。
「でもね大ちゃん。これはやらないと終われないの」
光の言葉にばっと顔を上げて勢いよく首を横に振った大ちゃん。
顔は涙でいっぱいだ。
「んっ…うぅ〜…っ…んっ…っ…」
「よしよし、嫌だな〜」
再び俺に抱きついて声を出して泣く大ちゃんを、背中を擦って落ち着かせる。
光も困ったような顔で黙ってその光景を見ている。
こりゃ暫く出来ないな…
そう思いながらも、擦り続けていると、だんだん泣き声が聞こえなくなってきた。
落ち着いたところを見計らって声を掛ける。
「大ちゃん。レントゲンって言ってもね、1人にはならないよ？」
そう言うと、「えっ？」と顔をあげて俺を見た大ちゃん。
「何でか見てみる？」
そう言うと、光が立ち上がってレントゲン室の扉を開けてくれた。
中の電気をつけて、こっておいでと手招きしている。
「ほら、光のとこ行ってみよ？」
ちょっと迷っている風な大ちゃんを多少強引ながらもレントゲン室まで引っ張っていった。
「見て？ここねガラスの窓だからね、撮る時大ちゃんからも見えるんだよ」
「声もね、向こうにいても聞こえるの」
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TT(プロフ) - ♪尾曲がりニャンコ♪さん» ご意見ありがとうございます。応援、励みになります♪ (2017年3月4日 10時) (
レス) id: a5409a49a2 (このIDを非表示/違反報告)
♪尾曲がりニャンコ♪(プロフ) - 作者さんが分かりやすく書いてくれてるので、今のままで大丈夫だと思います！更新ファイトです！ (2017年3月3日 11時) (レス) id: 79d67a7ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：TT | 作成日時：2017年2月25日 0時
