川の字にはなれない＿6 ページ45
.
顔が火照って、熱い………目蓋は腫れているのか、持ち上がらない。
僕を見下ろしていた悪魔は、何処……？
涼「…っ…………こわいの……ぃや…っ……」
このまま、みんなが離れていってしまう気がする。
面倒ばかりかけて、毎日介護させて。
こんなことしたい人なんていない……本当ならしなくていいんだ………自由に過ごせる時間を、拘束してしまっている。
涼「……ごめん、なさいっ……はあ、はっ………」
左手で迫り来る何かを追い払いながら、短い息を吐く。
ひんやりと、冷たいものが額に触れた。
慧「ん……」
涼「…はあっ……………っは、う……」
慧「涼ちゃん、熱があるね」
一人は好きだよ………でも、ひとりぼっちは嫌いなの。
お休みも嫌い…休憩なんていらない………先へ行った人を追いかけて、追いつけないと知っているから。
慧side
寝ていた涼介は、俺が部屋に入ると怯えていて。
これじゃ今晩はご飯は食べられなそう。
ずっと気にしていた微熱も、本格的に体温の上昇を感じた。
慧「大丈夫よー、ねー、お熱あるからもう一回おねんねしようね」
涼「………ひ、ぇ……く………っ…ゃ……」
たぶん、涼介はまだ半分は夢の中にいて。
俺のことも認識できていないから、もしかしたら敵だと思われているのかも。
慧「暑いかな…？怖い…？慧くんがここにいるからね」
涼「…はぁっ………んぅ…っ………」
手の方は大丈夫かな………痛いとは言っていないけれど、今は興奮状態だからね。
…………幼い頃から変わらない、小さくてまあるい手に痛々しい包帯なんて似合わないから。
大「……慧、涼介大丈夫か？」
慧「熱が上がっちゃって、不安になってるみたい」
下まで聞こえていたのかな？
まだご飯の途中であろう大貴が来て、ざっくりとした説明をすると色々と必要なものを持ってきてくれた。
俺の手は涼介で塞がっちゃってて動けないから助かる。
大「何かあったら呼んで」
慧「うん、ありがとう」
………いいお兄ちゃんだよ、本当に。
侑李のことは任せておけるし、俺は枕を持ってきて涼介のお部屋に居候させてもらおう。
また、無理しちゃってたんだろうしね。
涼「こぁ………はあ……こわぃ…っ………」
慧「鬼さんいないいない……オバケさんもいないいない」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 954人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢莉(プロフ) - ももさん» リクエストありがとうございます。順番に書かせていただくため、お時間いただきますがご了承くださいm(__)m (2021年6月28日 20時) (
レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - ここさん» わぁ、楽しみにしてくださっているなんて……！ありがとうございます！頑張ります…！！ (2021年6月28日 20時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - ピースさん» 何かを誤解…考えます！他のお話と融合するかもしれませんがご了承くださいm(__)m (2021年6月28日 20時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - ciaociaoさん» そこ気になっていただいてありがとうございます(^^)お時間いただきますが、お待ちいただけると幸いです…！ (2021年6月28日 20時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
もも - 知念くんの保育園のお迎えに山田くんが行く予定でその途中に山田くんが体調を崩すみたいな話が読みたいです！難しいと思いますが、お願いします。頑張ってください、応援しています！ (2021年6月27日 20時) (レス) id: 2a431b76ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
