紗々 4 ページ42
裕太side
気まずそうにキッチンに立った彼女と
それに寄り添うように、飲み物の用意を始めたガヤ
俺らの予想通り
あの服、やだったんだろ?
胸元の開いたセーター
俺は、好きだったけどな
あの、ゆるふわな感じ…
部屋着、って感じで。
袖とか萌え袖でさ
あれ、まくって料理すんの見たかったな
でもま、仕方ないか
ガヤの彼女だしね…
一通り料理が並び、乾杯すると
お決まりの質問攻め
いくつ?
ー太ちゃんと同じ歳
何してるの?
ー普通のOLさんです
どこで出会ったの?
ーあ、あの…
太「秘密だよな…」
はー?
どっちからアプローチしたの?
くらだらない質問すんのは宮田。
んなもん、ガヤからに決まってんだろ?
普通のOLさんが、アイドルに告るか?
考えたらわかんだろ
太「俺が…ね…」
太「しつこいくらいに連絡した…」
ふーん、そうなんだ
太「何度も何度も…」
へー珍し
太「泣いちゃったよね…笑」
?
泣いた?
太「あんまり俺がしつこいから…笑」
千「そうなの?」
「だって…会社にまで来るから…」
マジ…かよ
太「おベンツさんでお迎え行きましたー」
嘘だろ?
太「そんくらい…好きになっちゃったんだもん」
太「しょうがないでしょ…」
太「な?」
彼女を真っ直ぐに見つめて
ぎゅ…って繋いだ指先
困ったようにはにかむ笑顔は、確かに可愛い
綺麗な人
わざわざ着替えたニットワンピース
スタイルだって悪くない
でも
俺らの周りには、こんくらいの女の子なら
わんさといるでしょ
会社におベンツで行くほど
何がどう気に行ったの?
太「一目惚れなんて、信じてなかった」
太「まして…縁も所縁もない一般の人」
太「でも…」
太「気がついたら…すげー好きになってた…」
太「理由なんて…ない」
太「理屈じゃないんだ…」
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作者名:トウコ | 作成日時:2018年1月1日 18時