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小瓶 7 ページ23

「辛いの…ッ…」




さっきまで、お皿を洗ってた

綺麗な指先が、Aの顔を覆う…






「辛くて…」




「笑えないの…」







その時

俺はやっと気づいた




Aは…

泣かないんじゃなく、泣けなかったんだ、と




俺が…いたから


俺に心配かけたくなくて…

泣きたくても泣けなかったんだ








''お母さんみたいになりたくない"


その想いは

ずっと…綺麗でいたい

ずっと…今のまま優しく、思いやりを持っていたい






そう思うと同時に

自分が母親から受けたような仕打ちを

俺にしたくない、と思って…







君は….一人で…


寄り添ってる、そう思ってたのは

俺の勝手なエゴだった





俺は

俺に心配かけまいと、必死に耐えてるAの

側にいただけ…

側にいてAに気を使わせてただけだったんだ






ごめん…





ごめんね…



A…




今まで気がつかなくて、ごめん





ずっと

一人で耐えてたんだね?





あの日から…ずっと…








裕「俺を自由にしてくれるの?」







「……ん…」







裕「自由に、していいの?」





「ん」





裕「じゃあ…泣いていい?」





「…!」






裕「ずっと…我慢してたんだ…だから…」



裕「泣いていい?」






「……ッ…」






裕「行かないで…A…」





「裕太…」








裕「俺を置いていかないで…」






「ッ…」





裕「一人に、しないで…」



裕「分かるでしょ?俺、一人じゃ生きてけない…」






裕「ねぇ!?」




真っ直ぐ、君を見つめて

君の肩を抱いて自分の想いを伝える…






裕「ずっと一緒、って言って?」





裕「一緒にいるよ、って…」





裕「一緒にいていいよ、って…」






裕「ねぇ、言ってよ…」






裕「ねぇ…ッ…!」




溢れ始めた言葉は、

涙と同じで止まる事を知らない





自分が欲しい言葉を

君が言ってくれるまで…



君の言葉が、俺を満たすまで…







裕「Aッ…!」



























「裕太…」




「裕太…泣かないで…」






「私まで…泣きたくなっちゃう…」





「お願いだから…泣き止んで…」







裕「やだッ」




裕「Aが、ずっと一緒、って約束するまで…」






裕「ずっと一緒にいていいよ、って言うまで…」






裕「絶対ッ…ッく…」



















裕「ずっと…一緒に、って言うまで…」




裕「A…!」

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設定タグ:キスマイ , 玉森、北山 , 藤ヶ谷   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:トウコ | 作成日時:2018年1月1日 18時

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