俺の彼女＊短いお話集＊34 (ページ13)

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林檎×さくらんぼ after story 5 ページ13

空side

寂しくて…寂しくて

とうとう我慢できなくなって

夜中にスマホを開いた

》海…

》もう…寝た？

いつもなら

とっくに寝てる時間…

５分

10分…経っても

それは既読にならなくて

真っ暗になった画面には

自分の泣き出しそうな顔だけが映ってる…,

だから

来たくなかったのに…

嫌だったのに…

秋の修学旅行は、絶対行かない

絶対行かないから

ッ…く…

泣いちゃダメ…

隣の部屋で

怖い話に盛り上がってる怜ちゃんが

帰ってきたら

きっとびっくりする…

でも…

プッ

緑に光った画面

…？

》空？

》どした？

海…

海…ッ…

…

…

》海……？

…

…

》寂しいの？

ッ…

》大丈夫？

》待って…ビデオに変えるから

スマホを握りしめて

ベッドの上で小さく座り込む

(空…？)

ビデオ通話の画面には

海の顔

(大丈夫か？)

「……」

(空？)

心配そうに覗き込んでる海

「…ッ…」

「ん…ッ…」

「大…丈………夫…」

(俺に、無理しなくていいよ…寂しいんだろ？)

(空…)

優しい…いつものように

私を包み込む声

そんな風に言われたら

我慢出来ないよ

我慢出来る訳ない…

…

…

「帰りたい」

…

…

「海んトコ帰りたい…」

「帰りたいよ…」

「海…」

(空…)

「いいでしょ？」

(これからじゃ、帰れないよ…分かるだろ？)

バスも、電車もない…タクシーだって…

だいたい…そんな事したら

パパとママに心配かけちゃう

(分かるだろ？)

「…ん…でも、明日になったら…」

「明日の朝、帰りたい」

…

…

…

(空…印…見せて)

「…？」

(印…つけたろ？昨日…俺が…)

(あれ…見せて…)

でも、あれは

左胸の下…

バジャマと…キャミとブラ取らないと
見れない…

(見せて…)

優しい言葉とは裏腹に

画面の中の海の目は真剣で

(俺も…脱…ぐから…)

…？

(俺も…空と同じになるから…)

(ね？)

「海……」

「わかった…」

手を、パジャマのボタンにかけ…

海に見えるようにスマホを傾け

そして

ブラに手を這わせた