俺の彼女＊短いお話集＊34 (ページ1)

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生徒な彼女 1 ページ1

「今は…ダメ…」

『大丈夫だよ…誰も来ない…』

「そんなのわかんない…ッ！」

『鍵したから…』

「鍵？」

『ほら、それ…理科準備室の鍵…』

『ね？笑』

首を傾げて
ニコッと笑った顔は…

好感度100%
清廉潔白爽やかな理想のイケメン教師

確か文化祭の後夜祭では
告白する女の子の列が出来てたよね？

その一人一人に
きっぱりさっぱり「好きな子がいる！」
なんて言うわけもなく…
泣き出す子の肩を抱き…
うんうんって、
さも気があるようなそぶりしてたよね。

カッコよくて、スマートで、優しくて…
多分、この学校の生徒で
いや…女で、先生の事嫌いな人いないと思う

うん

私も…そうだったから

でも

それとこれは、別問題

『だってさ、明日から冬休みだよ？』

『できないじゃん！』

我慢しなさい

『ねー』

冬休みって言ったって、
冬季補習あるから実質休みは６日だよ？

我慢しなさーい

『ね？』

『今日のAちゃんは、何色かなー

俺の予想はねー昨日がピンクでその前、白…』

『今日は…！？』

『何これ…やば…』

だって…
明日からしばらく会えないから…
ちょっとはさ…ムード欲しいな、って

『Aちゃん、テッシュ…』

え？

まだ、何にもしてないじゃん

何でテッシュ…

『だー早くー』

…？

はなぢ？

鼻血？

ポタ…ポタ…

「センセ、大丈夫！？ほら、テッシュ！」

『だ…だって…Aちゃんがー』

『そんなのーそんなの履くからー』

って、スカート捲らないで！

そんなにガバッて捲ったら

丸見えだから…凄く丸見えだから…

私

恥ずかしいよ…

暫く会えないから、張り切ってきたの
バレバレじゃん

もっと静かに
オトナの対応してよ…

酷いよ…

先生、酷い…

ポタ…ポタ…

…？

『れ？Aちゃんも、鼻血？』

違っ…透明でしょ？

血じゃないでしょ？

涙だよ！

先生が、あんなに騒ぐから…

私…

私…

『ごめAちゃん…俺、デリカシーなかった？』

ないよ

ない

全然ないよッ！

酷すぎるよ…

『ごめん…』

『許して…』

そんな顔で覗き込まないで

鼻にティッシュ詰めて…見ないで…

酷い顔だよ

イケメン台無しだよ

鼻の穴、でっかくなってるよ

先生…

『許して…』

『いい事したげるから…』

『ね？』