特殊捜査部隊【BTS】5

YGfile ページ22

ミーティングからずっと今まで

Aは何も喋らない







ただ分かるのは


ショックと動揺が交互に襲いかかっているということ






テテの冗談が…


関係しているとしか思えない








パソコンを見ているのか
上の空なのかすら

グラサンとマスク越しではわからない








YG「おい」

「……何…？」









何だその気の抜けた声は









一気にグラサンとマスクを取り払った








「バッ…馬鹿っ…ちょ！！」


YG「なるほどな」









Aの目は泣きすぎたせいで
瞼が腫れていた




そして今も泣いていたのか
目が充血している







「返せ！」


YG「ベクとかいう男のことか？」


「！？」



YG「それと…お前が主犯って話か？」


「………」









その話になると黙るコイツに
イライラしちまう







違うなら違うってハッキリ言う奴が


そう…言わないのは









YG「何か…知ってんのか？」


「っ……」


YG「今なら皆昼時でいねぇ。俺には話せ」


「……分からない」



YG「何がだよ」



「……分からないんだよ！！」









珍しく怒鳴り散らして

捜査室から出ていった









YG「…わかんねぇのはお前だわ」









さらにイライラしてるとこに



TH「ねぇねぇ。何かあった？A飛び出して行ったけど」



YG「知るか。カップ麺もらうぞ」


TH「えー。お金はー？」









小銭を雑にポケットから取り出し
テテに投げた




TH「10円足りなーい！」






無視して自室にこもった









何でっ…

違うなら否定しろっ…



お前が主犯？

んなわけないだろが




どんどん危険な方向へ

推測が進んでいく




奴等の仲間…なのか



同じ思想を持ち合わせている…のか



全ての計画は…ベクとかいう男の為の



復讐……









考えれば考える程Aには

テロに及ぶ程の動機が有りすぎる








俺が見てきたAは偽りなのか


全て嘘なのか





いや…


Aならやりかねない

アイツの技量の良さは誰もが知ってる






こんなことっ…

アイツが否定すれば解決することなのに

何も言わねぇから…







Aを信じるべきか


疑うべきか







BTSとして答えるなら疑うべきだ




ユンギとして答えるなら



きっと信じるべきなんだろうな

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