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その日の帰り道。なぜかダーマと一緒だった。
何も言わず、ただAの隣を歩調をあわせて歩くダーマ。Aはそれだけで十分だった。
マサイハウスからある程度離れたとき、ダーマが話し出した。
ダーマ「・・・オレさ、マサイがAのこと好きなの、高校の時から知っててさ。そん時、お前、モトキと仲良かったろ?『あきらめろ』って何度も言ってたんだけど・・・。」
ダーマの話にAは歩くスピードを緩める。
ダーマ「今日のマサイ見て、考え変わった。・・・A、モトキをあきらめろ。マサイを選べよ」
ダーマらしい口調でAを諭す言葉に、思わず笑ってしまった。
A「ダーマ、ありがとう。私さ、モトキのこと本当に好きなのか、わからなくなってきたんだ。昔の感情のままだったかも。それと同時に、マサイにこんなに好かれてるんだって、ありがたいなって思った。」
ダーマは何も言わず、ただAに合わせて隣を歩く。
A「明日一日考える。ちゃんと伝える。今はそれだけしかできないかも」
分かれ道に差し掛かると、Aはいつもの口調で「じゃ、またね」とダーマにこえをかけた。
ダーマ「A、何かあったらオレを拝みに来いよ。」
そんなダーマの声にAは笑った。
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作者名:danchan | 作成日時:2020年10月2日 21時