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Aの独り言をシルクが聞き逃すはずもなく、まっすぐ向いたまま、シルクはAに聞いた

シルク「・・・モトキが優位ってどういうこと?」

A「あれ?声にでてた?いや、まあ。シルクの話を聞いて、そう思っただけで・・・。」

シルク「でも、根拠はあるんだろ?」

Aはシルクの追及に観念した。・・・ざすが、10年来の友人。

A「話すつもりはなかったんだけど・・・。私さ、モトキのことがずっと好きだったの。片思いだったんだ。マサイの事がなければ、黙っとくつもりだった。けど、マサイに『好きだ』って言われて、このままじゃいけないって思って。前に進むために、どっかでケリつけないといけないんじゃないかって感じてさ。・・・こないだ、なおさんのお店にモトキと行った帰り、モトキに話した。で、モトキにも告られた」

そこまで言うと、シルクはぎょっとした表情を見せる。

シルク「お前、モトキに告ったのか・・・。」

A「あ、私がモトキの事、好きだったのはわかってたんだ。さっすが我がリーダー」

笑いながらAが言うと、シルクは「お前なぁ・・・」とただただ呆れていた。

A「あ、でもね、モトキと付き合うとか、『今は考えていない』って本人にも伝えた。なんか、自分から告っといて嫌な感じだとは思うんだけど。今は、自分の事で手一杯っていうか、余裕がないっていうか。『好きなんだけど、付き合えない』ってはっきり言っちゃった。
もちろん、付き合うときにはメンバーにも、視聴者さんにも認めてもらいたいから、ちゃんと言うつもりだったんだ」

シルクはただ、腕を組んでじっとAの話を聞いていた。

シルク「そこまで考えてるんだったら、何も言うことないじゃん。・・・で?マサイにはそのこと話したの?」

Aは手に持った焼き鳥の串をくるくる回しながら、答えた。

A「私の好きな人がモトキだっては話してない。けど、『好きな人がいて、その人とは今の段階で付き合うことを考えてない』ってちゃんと話した。・・・マサイがどう感じたかはわかんないけど・・・」

するとAはふっと笑った。

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作者名:danchan | 作成日時:2020年10月2日 21時

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