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Aは、自分の気持ちを正直にマサイに話そうと、大きく息を吸い込む。

A「マサイ、昨日、私の事を好きってくれたこと、本当にうれしかった。けど、自分にウソつくのも嫌だった。だから、自分も決着をつけないといけないと思って、好きな人に告ったの。・・・その人も、好きって言ってくれたけど、今は・・・お互い、付き合うことはしないって話したの。」

Aの話にマサイは驚いた。・・・お互い好きなはずなのに、付き合わないなんて。

マサイ「・・・それは、オレのことがあるから?」

A「違う違う。これは、私の余裕のなさもあるんだけど、今は、自分の事で精いっぱいだから、彼氏も思いやれないのは、嫌だし。マサイの事も、今は、真剣に考えられないっていうか、もう少し、自分に自信がモテたらって思ってた」

申し訳なさそうに下を向くAに、ちょっとほっとしたのか、マサイは小さくため息をついた。

マサイ「・・・好きな人はいるけど、付き合うんじゃないんだ・・・じゃ、俺にもまだちょっとは希望があるわけだ」

マサイは、少しだけ笑みを浮かべて、Aの頭をポンとなでた。

マサイ「ありがとな、ちゃんと考えてくれて。オレさ、ずっとお前のこと、好きでいると思う。それでいいだろ?」

マサイの言葉にAは泣きそうになる。

A「『ありがとう』はこっちのセリフ。マサイ、ありがとうね」

二人は、お互い見ると、どちらからともなく、笑みを浮かべ、少しだけ、おしゃべりをして帰宅した。

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作者名:danchan | 作成日時:2020年10月2日 21時

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