Spilal Step (ページ17)

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なおは、モトキに飲み物を聞くと、手を動かしながら、モトキに聞いた

なお「モトキ君だっけ？Aちゃん、何かあったの？あの子、ここに来る時って、必ず何かあった時なのね。」

モトキは振り返ってAを見ると、Aは楽しそうに他の”女性”と話している。

モトキはお酒を出されると、なおの方を向いて、話し始めた

モトキ「オレも、詳しいことはわからないけど、友達に好きだって告られたって言ってました。・・・それと、・・・初恋の人のこと、諦めるとか、何とか」

なおは、小さく「あらっ」と驚くと、モトキにさらに聞いてきた。

なお「それ、いつの事？告白されたって、好きな人からではないの？」

モトキ「あ・・・どうでしょう？ただ、オレらのグループのメンバーがAに告ったのは知ってます。で、『好きな人、諦めようかな』ってさっき言ってて・・・。」

馬鹿正直にこらえるモトキに、なおは笑みを浮かべた。

なお「・・・もしかして、モトキ君、あなた、Aちゃんのこと、好きなのね。こんなに心配してくれるんですもの」

なおに図星を刺されたモトキは、何も言わず、グラスに口をつける。

A「何二人で話してんの？」

ちょっと酔ったらしいAがモトキの隣に座った。

なお「ちょっと、Aちゃん。メンバーの子に告られたらしいじゃない。それはいいんだけど、好きな人の事、諦めるってどういうことよ」

なおに注意され、Aは肩をすくめる

A「あの人さ、好きな人いるんだって。また聞きだから、よくわからないけど、なんか、勝ち目なさそうだんだよね。ずっと、憧れてたんだけど。」

なお「で？それで、メンバーさんの方へ行くってわけ？」

厳しい口調で聞かれたAは、手を目の前でぶんぶんと振る。

A「だからってわけじゃないですよ。ただ、不毛のままよりかは、『好き』と言ってくれる人の事を大事にしたいなって思って。そしたら、自分の片思い、終わらせないとって考えたわけ」

そういって、グラスのお酒を飲み干すAにモトキが声をかける。