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マサイハウスでの撮影日。
久々に動画撮影に参加できるとあって、Aは一足早くマサイハウスに行っていた。
家主のマサイは、まだ編集中。
A「マサイ、チクワと遊んでていい?」
編集部屋の近くの廊下から声をかけると「いーよー」とマサイの声がした。
Aはチクワとじゃれて、ひとしきり遊ぶと、チクワに話しかけた。
A「ねぇ、チクワ。チクワなら、どう思う?このままでいいと思う?」
チクワが答えてくれるわけではないのだが、誰かに話したかった。
マサイ「・・・お前さ、なんかあった?」
いつのまにか、マサイがAの近くに来ていたようだ。チクワはマサイの足にじゃれつく。
A「大したことじゃないんだけどね。たださ、誰かに聞いてほしくって。それがチクワだっただけよ」
マサイに抱っこされたチクワの頭をAがなでながら、「チク、ごめんね」と謝った。
マサイはゲストルームを出て行こうとするAを見て、たまらず声をかけた。
マサイ「なあA。オレに何かできることない?」
そう言われ、Aは振り返った。
A「そうねえ・・・。じゃ、寂しくならないように、『ハグ』してくれる?」
冗談めかしてマサイに言うと、マサイは一瞬驚いた表情を見せた。
その様子にAは思わず、笑ってしまう。
A「・・・冗談だって。私、多分大丈夫だから」
そう言って部屋から出ようとしていると、チクワが足にじゃれてきた
マサイが抱いていたチクワを下におろしたのだろう。
Aがまた、チクワと遊ぼうかと思っていると、後ろから小さなマサイの声がした
マサイ「・・・ハグ、してやるよ。お前がそれで寂しくないんなら」
驚いてAはマサイを振り返った。
マサイ「我慢すんなっていっつも言ってんじゃん。」
ちょっと怒ったような表情のマサイに、Aは小さくため息をつくと、笑った。
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作者名:danchan | 作成日時:2020年10月2日 21時