ジュウサン! ページ14
「イッッ……!!!!」
急に膝が痛んだ。
そしてその場に倒れ込んだ。
そのタイミングでチームメイトが帰ってきた。
「……!A!!」
「A!」
「しっかりして!!」
チームメイトが顧問や保健室の先生を呼んでくれた。
そして、救急車が到着して、私は病院へ運ばれた。
医師の診断なんて聞かなくてもわかっていた。
今まで右膝だけたったのが、今度は左膝まで。
「両膝、靭帯損傷してます。
もう、バレーはできないと思った方がいいかと。」
横で母は泣いていた。
声を出して泣いていた。
だけど、私の頭は思ったより冷静だった。
全て自分が悪い。
際限なしの練習に打ち込んだこと、
故障の療養中なのに、何度もボールに触れたこと、
色々なことが頭を駆け巡る。
「私って、本当にバカだな」
その言葉は風と共に消えた。
私は手術のため、1ヶ月ほど入院することになった。
退院して学校に戻る頃には、2年生になっている。
私はある決心をした。
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作者名:とまと | 作成日時:2022年9月19日 1時