【オリジナル】たいせつなひと

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それからと言うもの




私の世界は全てがモノクロになった気がした









つまらなくて




何も感じなくて









いつも以上に、ピアノにも仕事にも勉強にも集中できた









周りも私たちに気を使ってか



何も聞いてこなかった









興味がなくなっただけかもしれない



でも、それが嬉しかった









「A、今日生徒会室」



「おけ」









生徒会長を務める男子は、隣のクラスだったが、




よく私のクラスに来て、仕事を持ってきた









人を道具にしか思わないところは相川先生に似てる









それでも、今はそれがよかった




彼を想わなくてすむから









そんな彼には全くと言っていいほど




浮いた話はなかった









好きな子が誰なのかも



誰と付き合っているのかも



何もなかった









女子に興味がないのか




男子としか話さなくなった









私にも、好きな人ができる気配は全くないし




彼氏ができる気配もない









今は相川先生と生徒会のメンバーがいてくれれば





やっていけると思っていたし





そう思えるくらい強くなりたいと思った









「A、大丈夫か？」






「先生、私、蒼琉がいなくても大丈夫なくらい


もっと、強くなる」

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