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驚いた
まさか、彼の方から近付きたいと歩み寄ってくれるとは思ってもみなかった
「失礼なのは重々承知しています。ですが、今の僕では貴方を追いかける事すらままならない。一日でも早く前に進んで…、Aさん!貴方の隣にいたい」
「……壮五君」
「え…」
「て、呼んでもいいのかな?」
「はい!是非!!」
彼の双葉がぴょこぴょこ揺れる
目を輝かせ、感激ですと喜ぶ壮五君はとても嬉しそうで、そういう意味じゃないと分かっているのに、ほんの少し自惚れてしまう
まだまだ私達の間は長いけれど、これからゆっくりでも縮まっていけたら
「あ、Aさん!」
「ん?何?」
「僕はいつかきっと、Aさんの隣にいても恥ずかしくない男になります」
「え?」
「え…。あ、す、すみません!在らぬ勘違いを!誠心誠意、土下座をさせて頂きます!!」
「いい!いい!しなくていい!」
必死になる彼が面白くて、ふっ、と息が漏れた
「うん、待ってるね」
縮まった私達の距離はいつか、ゼロになる
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←ぎこちないディスタンス【逢坂壮五】
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零 - とてもいいです!続き楽しみにしています。 (2020年3月3日 8時) (レス) id: 0a32322563 (このIDを非表示/違反報告)
緋乃(プロフ) - はじめまして。いつも汎用うさぎ様の作品を楽しみにしています(o^^o)新作も最初からきゅんとしてしまいました。更新頑張ってください! (2019年3月15日 8時) (レス) id: 30e32a3a6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2019年3月15日 7時