ぎこちないディスタンス【逢坂壮五】 ページ9
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「逢坂君、壮五君、そうちゃん。どれがいい?」
「好きに呼んでいいですよ。僕はどう呼べばいいですか?」
「何でもいいよ」
「では、無難に佐倉さん…?」
あ、駄目だ
彼に任せたら縮まるどころか開くディスタンス!!
でも、どうしても彼の方から歩み寄って欲しいのだけど礼儀が正しすぎて縮まらないディスタンス!!
「そうだね。名字が無難だね。じゃあ、逢坂…さん?」
「あ……、はい」
「オー!!ディスタンス!!」
頭を抱えて膝をつき、体を仰け反らせる
変な物を見る目を向けられてるけど、今はそれどころじゃないし。だからと言って、改めて呼び方をどうするかと話せば勿論、こうなる
彼の性格上
壮五君は、私とはそういう距離感でいいと思ってるってことなのかな
なんか複雑
「あの、やっぱり……!」
「ん?」
眉を寄せた彼の表情からは戸惑いが見える
言葉を選んでるのだろうか、それとも、まだ内容が頭のなかでまとまっていないか
後者は恐らくないか。壮五君に限って
「な、名前で呼んで貰えませんか!」
「え……」
「佐倉さんには!名前で、呼んで貰いたくて…。無理にとは言いません!でも、やっぱり、いや、その……。」
「…何?」
「もっと、貴方に近付きたい…!!」
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零 - とてもいいです!続き楽しみにしています。 (2020年3月3日 8時) (レス) id: 0a32322563 (このIDを非表示/違反報告)
緋乃(プロフ) - はじめまして。いつも汎用うさぎ様の作品を楽しみにしています(o^^o)新作も最初からきゅんとしてしまいました。更新頑張ってください! (2019年3月15日 8時) (レス) id: 30e32a3a6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2019年3月15日 7時