幸せは''あり''と''なし''の先に【百】 ページ5
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幸せを考えるようになった
私は今は別段、これと言って欲しいものはない
強いて言うなれば、恋人くらいだろうか。それでも、友達はたくさんいるし困ってるわけじゃない
「あー、恋したい」
まずは恋をしないと意味がないことに気づく
こんなことを口走っても、誰も気に止めてくれないのが寂しいね
「Aちゃん、恋したいの?」
「そりゃもう、あっまあまなやつを。百円で売ってないかな」
「流石に、恋は売ってないよ…」
「三百円あげるからあ!」
「いや、値段じゃなくて……。でも、どこかで落ちてるかもね」
「…上手くないよ」
「ええ!?そんなつもりで言ったわけじゃないのに、なんかモモちゃん恥ずかしい!!」
テレテレと赤い顔を自分の手で覆い隠す
まあ、百はありと言えばあり…
「じゃあじゃあ!どんな人がお好み?」
「んー、優しいのは定番でしょ?あとは周りに気遣いが出来る人とか、あ、軽いスキンシップとかして欲しいかも」
うわ、自分て結構乙女脳
あとはどんな人かなー、と腕を組んで考える私の腰に百の手が添えられた
「それって、オレでしょ?」
「は?」
「何年でも、何十年でも、いつまでも待っててあげる。この先オレの気持ちは絶対に変わらない」
「…百?」
「よく覚えておいて。オレは、Aちゃんといるともっと幸せになれるんだよ」
「ん?」
「もー、いつまで鈍感なんだか。モモちゃんが痺れ切らしちゃっても文句なんて受け付けないんだからね」
ちゅ
そんな音が聞こえた
口端に寄せられた百の唇、ドアップのイケメン顔
「顔、赤いね」
「そ…っ」
「知ってるよ。オレって結構脈ありでしょ?」
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零 - とてもいいです!続き楽しみにしています。 (2020年3月3日 8時) (レス) id: 0a32322563 (このIDを非表示/違反報告)
緋乃(プロフ) - はじめまして。いつも汎用うさぎ様の作品を楽しみにしています(o^^o)新作も最初からきゅんとしてしまいました。更新頑張ってください! (2019年3月15日 8時) (レス) id: 30e32a3a6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2019年3月15日 7時