【アイナナ】ハッピーホーム。 6th

【254】 ページ8

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百


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愛しい奥さんに見送られ、オレはお義父さんに大切な娘さんをもらう報告をしなければならない。

駄目だって言われるのは間違いないけど。



「なんだ、貴様か。」

「お久しぶりです、お義父さん。」

「お義父さんと呼ぶな！」

「まあまあ、落ち着いてよ。Aとはラブラブなんだし、それに、お義母さんにも挨拶してきたし。」

「……。」

「お義母さんからの了承は貰いました。オレは、Aと暮らします。ずっと幸せに。」



オレの急な態度の変化にお義父さんも気付いて、一企業の社長から父親に変わった。



「あいつは、」

「お義母さん？元気だったよ。」

「……そうか。」

「Aも元気にしてるよ。テレビで見てるでしょ。」

「ああ。……あいつは、Aは私の言う事など聞かない我が儘な娘だ。だが、幸せにしてやってくれ。」

「はい。」



パパの言うあいつは多分Aの事。

でも、素直じゃないパパはお義母さんの事をこんな形でしか気にかけることが出来ない。だったらオレがさりげなく伝えるしかないじゃん？

男同士の暗黙の了解ってやつかな。



「いや〜、やっぱAって可愛いよね！ね！」

「帰れ。」

「最近はよく甘えてくれるんだ！ハグもキスもねだってくれてさあ！可愛いのなんのって。」

「帰れと言っている。」

「でさでさ！オレと離れたくないからって服の裾をちょんっと握ってさ！丁度ここだよ！キュンポイントでしょ！？もう速攻チューしたね。」

「黙れ！」

「あれ？お義父さんてばヤキモチ……、」

「さっさと帰れ！！」



お義父さんに追い出され、まだAの居ない寂しい一人暮らしのマンションに戻った。



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