【アイナナ】ハッピーホーム。 6th

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＿＿＿＿独り占めしたいんだって。


陸くんのこの言葉が耳にこびりついて離れない。

一人で歩けるまで回復した足で、帰路につく。

そこで、Aちゃん？と私を呼ぶ声に反応すれば以前、一度だけお会いした百さんのお姉さんがスーツ姿で堂々と立っていた。



「瑠璃、さん……。」

「一回会っただけなのに覚えてくれてたんだ！」



嬉しい！とはしゃぐ瑠璃さんはやっぱり百さんのお姉さんだと思った。百さんが瑠璃さんに似たんだろうけども。



「ねえ、せっかくだしお茶しない？最近の百瀬について教えて！ね？」

「は、はい。」



二人で近くのカフェに入り、飲み物を注文。



「どうなの？百瀬とは！」

「ど、どうと言われましても……。」

「じゃあ、やった？やっちゃった？」



いきなりする話がこれ？

恥ずかしいけれど、嘘を付く訳にもいかず、言葉は出さずに頷いた。瑠璃さんは、百瀬やる〜、なんて言ってる。



「そういえば、前、百瀬のマンションに行ったけどAちゃんて一緒に住んでないの？」

「は、はい……。でも、この間、一緒に住もうって言われて、まだ返事はしてないんです。」

「そうなの？」

「母の事が気がかりで……。」



お母さんにはちゃんと言った？と優しく聞いてくる瑠璃さんに首を振って、まだだと伝えた。



「なら、お母さんにも言わなくちゃね。」

「はい……。」

「大丈夫だよ。だってAちゃんのお母さんでしょ？きっとAちゃんにとっても、お母さんにとっても最高の答えを出してくれる。」



行ってきなさい、と私の背中を押してくれる言葉。はい！と返事をして、店を出て足早に家へと歩いた。



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