【アイナナ】ハッピーホーム。 6th

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「Aさん、大事なお話があります。」

「はあ……。」



真剣な面持ちで、更には正座をする夫・百さんに訝しげな眼差しを向ければゴホン、と咳払いをして空気を一変させた。



「同棲！！しませんか！？」

「……はい？」

「ほら、もうニュースは落ち着いてきたし、オレ達ラブラブだしぃ、離れてる必要あるのかなって。きゃ、恥ずかしいっ。」

「………考えさせて下さい。」

「う、うん！待つよ！でもなるべく早くね！」



はあ、と長いため息をつく。

嫌とかそんな気は全く無い。ただ、思うところがあるのは母の事。私がここに住む事になれば家の手伝いが今まで以上に減ってしまう。

それが、どうしても私の頭を悩ませた。



「けっ、結婚式は！？どうする！？」

「どうしたんですか、急に。」

「するの！？しないの！？オレはしたい！！」

「百さんがしたいなら、しますか？」

「やったー！！」



子供のようにはしゃぐ夫はこれでも私より七つも年上。芸能界スポーツの時みたく、もう少し落ち着きがあってもいいと思うんだけど。

でも、大人な百さんを他の女性に見られるのも何だか釈然としない為、再びため息をついた。



「Aのウェディングドレス姿でしょ〜、指輪交換するでしょ〜、そんで何よりキッス！！」



そんな事だろうと思った。

指を折って何してるんだと思えば、彼にとって好都合の内容を数えてただけだった。



「むちゃくちゃ、綺麗なんだろうなぁ……、」



そっと呟かれた。



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