狗が二十三匹 ページ25
「──久しぶりだね、A。あの日から、ずっと捜してた。なんでいなくなったの？ 俺の光は、希望は、お前だけなのに……」
暗闇に引きずり込まれたと思ったら今度はこの騒動の首謀者であろう者に捕まってた。
しかもこの首謀者は分からないことをブツブツと言っている。
……いや待って、少し顔見たけどこの顔見覚えある。髪とか瞳の色とか見覚えある。え、嘘でしょ敵になってたの待ってまじか。
「……なんで、敵になってんの……？
いや、だってさ皆考えてよ。昔仲良くてよく遊んでいた友達が敵になってたんだよ？ しかもただの敵じゃなくてリーダー的な感じの。
……分かるわけないよね！ うん！
「この世界をぶっ壊すんだよ。無個性とか有個性とか、優れた個性か優れない個性かで決めつける世界を。守れないものなんてなかったかのように笑うヒーロー共が英雄視されるこの世界を」
思わず目を見開く。てんてんはきっとずっと思ってたはずだ。この世界なんて嫌いだと。
なのに僕は気づけなかった。自分だけ救われた。
救われて、てんてんを独りにしてしまった。
そんな罪悪感が心に積もる。
てんてんはそんな僕に気づいているのかいないのか、話を続ける。
「Aだって思ったことあるだろ？ なんで無個性ってだけでこんなにも見下されなければいけないのかって。
てんてんはそう言って僕に手を差し出す。
確かに、昔の僕なら──ボスに出会う前の僕ならきっと迷わずにてんてんの手をとっていたと思う。確実に。
でも、でもね。
今は違う。今の僕は無個性ってだけじゃない。
無個性だけど何も出来ないわけじゃない。
……それに気づくことが、できたから。
だから──
「──僕は、そっち側には行かない。これからもずっと。絶対に」
僕はその手を、大きく振り払った。
てんてんは目を見開かせる。断られるなんて思ってなかったのだろうね。
てんてんと敵対するなんて嫌だけど。それがてんてんの選んだ道。そして僕の選んだ道なんだ。
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クロりんご(プロフ) - みなみさん» うわぁぁぁ！ごめんなさいすっごい誤字ってましたごめんなさい！ 今すぐに直させていただきます！ (2018年6月25日 16時) (
レス) id: 738c9471c2 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 間違っていたらすみません (2018年6月25日 9時) (レス) id: c727fd24e4 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 狗が十一匹のオールマイトの個性はワンオーフォールじゃなくてワンフォーオールですよ。頑張ってくださいね。この作品、大好きです (2018年6月25日 8時) (レス) id: c727fd24e4 (このIDを非表示/違反報告)
クロりんご(プロフ) - はらさん» ごめんなさい外し忘れてました！今すぐ外させていただきます！ (2018年5月8日 20時) (レス) id: 738c9471c2 (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年5月8日 20時) (レス) id: d9754f68d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロりんご
| 作成日時：2018年5月8日 20時
