もう一人の六年は組は、あたし 参

第百七話 ページ13

〜カナside〜

それから、他の鉄砲隊の人たちも園田村の中に入れて身に付けていた鎧と、鉄砲を取り上げた。

摂津の「アハ、アハ！大量大量！」

きり丸のやつ、この大量な鉄砲と鎧を売れば沢山売れて金になるとでも思っているのだろうか…目が銭になっている。

話を戻すが、とりあえず中に入れた鉄砲隊の人たちを座らせ、周りをグルリと囲んでいる。まぁ、見た感じもう抵抗してくるようには思えないが、一応だ。

中在家「我々は、捕虜を取らない…」

そう言うと、長次が不気味に笑いだした。長次が不気味に笑うという事は、怒っているということなんだが…

兵「そ、それじゃ…お、俺たち…こ、殺…」

まぁ、長次が不気味に笑ってこんな事を言えば、そりゃ殺されるという事を考えなくは無いだろう。あたしらも、忍務に赴いたときはそうだ。

だが、それ一択しかないのか？

摂津の「いえ、ご自由にお帰りください！」

兵達「ダァ！」←お約束の転け

長次の顔は、不気味な笑顔からいつもの顔へと戻った。話を戻すが、あくまでも、あたしらは殺すことをしない様に戦う事にしているからな。

だが、向こうはあたしらが殺すつもりだと思い込んだんだろうな。戦うという事なんだからさ。

摂津の「怪我をしてる人はあちらで手当てしますんで、遠慮なくどうぞ！あ、でも保険は効かないんで、そこんとこよろしく！」

兵達「ダァ！」←お約束の転け

そして、起き上がろうとしていた兵達はまた転けた。

猪名寺「嘘ですよ！お金なんていりませんから、安心して来てください！」

目が銭になったきり丸を押しのけて、乱太郎が来た。

兵「参った…」

そりゃ参るだろうな。このやり取りだけで、疲れる時があたしだってあるんだからさ。








．

第百八話→←第百六話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す