オトナノヒト 【数原龍友】

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亜嵐「それでさ、隼がさ」

「ははっ、やばいそれ。笑」


お酒もいい感じに入ってきて
お店じゃない楽さと、
その場に慣れてきたからとても楽しくて

龍友くんと仲良くなるってことを忘れてたくらい亜嵐くんとばっかり目を合わせてた



「あー、ほんと面白い。笑 …あ、龍友くん次何飲みますか？」


龍友くんのグラスが空に近づいてたので、まだお肉を食べてた龍友くんに声をかける


龍友「んー、芋の水割りしよかっな」

「わ、すごい。私、焼酎とか日本酒とかだけ飲めないから憧れます」

亜嵐「えー！そうなの？」


それだけ飲めないとか変な子、って笑ってる亜嵐くん

けど龍友くんはそんな私をただ、愛しい、って感じの優しい顔で見てくる。


うちの店だと暗いからこの間は分からなかったけど、目がちょっと潤んでて

そんな艶を持った目で見ないで、と心が叫んでいる



「…あ、えっと、ピンポン」

はっとして、目をそらしベルを押す



龍友「てかさ、そろそろ席替えしよ？」

「へっ？」

龍友「だって今日ほんまはAが僕と仲良くなるためのご飯やったんやろ？」


な？って聞いてくる龍友くん
なんだ、分かってたんだ。


龍友「てことで、Aちゃんこっちきて？」


ぽんぽんっと自分の横を叩いて呼んでくる姿に
心臓がいっきにドキドキしだした


亜嵐「えー、残念」


はい、どーぞ！って前に詰めて後ろを通れるようにしてくれた亜嵐くんに

あ、ありがとうございます

と言い、龍友くんの隣に移動して座る



亜嵐「てかさっ、友達なんだし敬語やめよ？」


Aは敬語じゃないほうがいいなぁ〜
なんて言ってる亜嵐くん


「いや、でも年上だし…」

龍友「僕もそれでいいと思うけど」


頬杖を付きながら見下ろしてくる龍友くんと目が合うと
まだドキドキしてる自分がいる


「…じゃあ、お言葉に甘える」



主導権は完璧にこの人たちが握ってるみたいだ。

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