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兄が35人 ページ39

終わりは突然やった。山に、火ィが放たれたんや。

気ぃついた時には、周りは火の海やった。

血迷った者の中には、逃げ切れると豪語して炎の中に飛び込んで行く者もおった。

せやけど、最後の最後には自分の死ぃを知らせる遠吠えが聞こえてきたらしぃ。

長「このままでは、一族が根絶やしになってしまう。

我が子らよ、儂の後に続くのじゃ!!(ダッ」

長はそう言って炎に飛び込み若き者達の為に炎の中に

自らの体を投げ出して自力で道を作り出した。

長の山犬時の姿はそりぁ大きゅうて壮観なんやて。

そんな長の後に、残った者達は続いて行った。

だけど、これは物語やない。せやから途中で死ぬ者が多かった。

煙による窒息死、焼けた木々が倒れて下敷きになる者も

群れに取り残されて炎に焼かれてしまう者も。

最終的に、長の後ろには山犬はんの家族しか居らんかった。

そして、何よりの一番の悲劇が

_「ハァッ、ハァッ、ハァッハッ!!」

ゴォォッ、バキッ、パキパキバキッ、グォォオオオッ

_「っ!?」

銀鈴「!__ッ!!!!」

颯「!?銀鈴!!__!!!!!」

長「ッ!!!!」

焼けて脆くなった大木が、山犬はんに向かって倒れ込んで来たんや。

逸早く気ぃついた銀鈴はんは、山犬はんを庇い

そしてその銀鈴はんを助けようとした颯はんも

グジャッ

無残な音を立てて、山犬はんの目の前で潰れて死んだ。

長「若き者が、この年寄りを残して逝くとは。

__、悲しかろうが、今は父と母の願いの為、行くぞ(グイッ、パクンッ」

長はまだ小さい子犬姿の山犬はんを口の中に含み、山を走り降りた。

そして、何かが倒れる音と共に半人半獣の姿で山犬はんは長の口の中から出てきた。

長を見た山犬はんは、震え上がり、その場で嘔吐したそうや。

そりゃそうや。若き者の為に、山を降り、山犬はんを助けた長の体は

血と肉が焼け焦げ、爛れ落ちて居る所がある上に、酷い悪臭を発しておったんや。

_「ゔっ、ぉえッ、ガハッ、カヒュ、ヒューッ、ヒューッ!」

村人「生キ残リ、居タ。」

_「へ?」
____________

______

___

白娘「後に分かった事や。山に、火ィつけはったんは近くの村人の若者やて。

何でも、自分は神の子やらからこの山の山犬を皆殺しにする権利がある。

そう言って山に火ィ付けて、生き残りの山犬はんを痛ぶり遊び尽くしたそうや。」

キュウ「酷い事を。」

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黒煙(プロフ) - 竜姫さん» ありがとうございます!つ、続き急いで更新しますッ!!!!(´;ω;`)←ネタ切れ気味 (2018年11月9日 11時) (レス) id: a70d2690ad (このIDを非表示/違反報告)
竜姫 - とても面白いです。続きが気になります。 (2018年11月4日 10時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - 青い闇の力さん» 全力で頑張りますッ!!!!!!!!!(あ、嬉しすぎて鼻血、舞い上がりそう〜♪←← (2018年10月14日 13時) (レス) id: db5018d5ae (このIDを非表示/違反報告)
青い闇の力 - 応援しています。!!!!!!!(( (2018年10月14日 13時) (レス) id: 1ea3b01be1 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - 青い闇の力さん» そう言って頂けてとても嬉しいです!!これからも勿論頑張らせて頂きます!! (2018年10月13日 14時) (レス) id: db5018d5ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒耀 x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年1月8日 2時

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