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039号室 ページ40

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「……GEN、呼んできてくれる?」

「え?」

「たぶんどっかにいるから」






見つけてあげて。なんて、これまた爽やかに言われては断る訳にも行かず、これでもしかして面接終了なのだろうか、と首を傾げながら席を立った。


2人きりで話したい、なんて言うからもっと根掘り葉掘り聞かれるのかと思ったから、おもわぬ肩透かしをくらった気分だ。






「GENは君がどこに行っても追いかけると思うよ」







するとドアノブに手をかけた、その瞬間に背後からそう言葉がかけられる。





「探し出して、きっと自分の元にまた連れ出すだろうね」





その言葉にビクリと、心臓までが揺れた。

……いったいどこまで見破られてるんだ、この人に。




どくどく、とどんどん早くなっていく音がまるで、ほんの耳のそばで響いているような、そんな気がした。

振り向くにはこんな、情けない顔ではいけない。







「なんでそこまで、分かるんですか」

「まあ、大人だからねえ。分かるよ、君を見てたら」

「……じゃあ、」

「だからこそ、君にはマネージャーをやってもらおうと思ってる」

「……マネ、……え?」







体が熱くなっていくさなか、信じられない言葉が耳に入って来たもんだから思わずその人の方へ顔を向けてしまった。





「あの、すみません、もう一度お願いします」







もしや聞き間違い?
いや、そうに決まってる。


極めて冷静を装いながら尋ねる。






「これGENにもまだ言ってないんだけど、今のフォーリミのマネージャー、ちょっと諸事情ですぐ辞めなくちゃいけなくなっててね」

「……諸事情」

「そう。だから君が適任かなって」

「……や、適任って、」

「まあ、この先はGENも一緒に、ね」








ガチャリと閉めたドアの外。



私はきっとたいそうな百面相をしていたことだろう。







「……なん、……いや、なに?」







さて、大変なことになってしまった。



いや、大変、なんてどころの騒ぎじゃない……!









─── 果たしてこんな『人生が180度変わってしまう』なんてことが、いったい誰に予想できたのだろうか。お隣さん(・・・・)とあの日に出会ってしまったが故に、これから先、どんな未来が、どんな生活が待っているのか。それさえも分からないまま、それすらも想像がつかないまま、私は新たな人生を迎えることとなるのだった。







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lemon(プロフ) - 初めまして!とても素敵な作品でとても続きが気になります!第2章のパスワード教えていただきたいです! (5月7日 13時) (レス) id: 1bc68c94aa (このIDを非表示/違反報告)
ちわわ - 初めまして!もうめちゃくちゃ刺さりました…大好きすぎる作品です…!第2章のパスワードを教えていただいてもよろしいですか…? (2022年6月3日 2時) (レス) id: 8e9e78c35a (このIDを非表示/違反報告)
- 初めまして!とても素敵な作品ですね!続きが気になります!第2章のパスワードを教えていただけますか? (2021年3月26日 17時) (レス) id: ce4eaa6c55 (このIDを非表示/違反報告)
ヤマダマカロン(プロフ) - 第二章と片岡さんのお話のパスワードを教えてもらいたいです! (2020年10月10日 2時) (レス) id: 41c2841ae6 (このIDを非表示/違反報告)
Sn(プロフ) - はじめまして!素敵な作品で一気読みしちゃいました(TT)第2章も他の作品も是非読みたいです! (2020年3月6日 1時) (レス) id: 9a92e69ecf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヨムヨム | 作成日時:2019年9月11日 12時

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