「好きだよ」橙 ページ3
「好き、なんだけど」
背後から突然かけられた言葉にえ?と返す。
今日の撮影はお昼までで、皆は用事あると言って帰ってしまった。だから今、部屋にいるのは私とてつやだけで、必然的に言われたのは私ってことになる、んだけど…
「今日エイプリルフールだっけ」
はは〜と笑う私にてつやはむっとした顔をしながら横に座ってくる。
「わ、ちょっと…」
「なに?」
私だっててつやのことは前から好きだし、てつやが風俗にいったりキャバにいってるのを知って心を痛めたりした。
好きな子ができたなんて聞いたりしているから私なんて眼中にないのかと思っていたのに…急に好きなんて言われてドキドキしないわけがない。
「てつや、好きな子いるじゃん」
何でもないような顔をして言ったけど声は少し上擦って顔が赤くなる。
「だから、好きだよって言ってんの」
「は、だってキャバ行ってた」
「あれは……」
息抜きで〜なんて言い訳をもにょもにょ言うてつやに笑ってしまう。
「私も」
顔を見られるのが恥ずかしくて顔を隠す。
上からえ?と間抜けな声が聞こえた後しばらくの沈黙。
「(恥ずかしいから早くなんか言ってよ)」
急にふわっとてつやの匂いに包まれる。心臓がきゅっとなって自分とてつやの心拍が上がっていくのがわかる。
「ちゃんと」
「え?」
「ちゃんと言ってよ」
「…てつやが好きだよ」
あ、またはやくなった。
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ともかぜ(プロフ) - 、さん» コメントありがとうございました。外させて頂きました。 (2018年3月18日 17時) (レス) id: c5975cfa33 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい (2018年3月18日 17時) (レス) id: 084bbf48d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ともかぜ | 作成日時:2018年3月18日 16時