年下彼氏、いかがですか？【Kento.N】

◯7.Kento side ページ7

隣に座った俺をギョッとした顔で見つめる彼女が、近くで見るとすごく可愛いことに気がつく。


こぼれそうな大きな瞳。
それを縁取る長いまつげ。
ゆるやかなウェーブを描く栗色の髪の毛。
桜色のクチビル。


ミリアとは正反対だけど、美少女であるということは誰の目にも明らかだろう。


「ん･･･？な･･･な、んで･･･？？？」


口をぱくぱくさせながら、たまらなくなってリカコさんに助けを求める姿がおかしい。


まあ、そうなるよね(笑)


･

「あ、この子。中原くんていうの！あれ、中島くんだっけ？」


「俺、一応ジャニーズなんですけどー」

相変わらずのリカコさんにそう返すと、
余計こんがらがったのか


「リカちゃん？カクテル。」


俺に目もくれようとせずに、ひたすらお酒を飲むお姉さん。

ちょっとはこっち向いてよ。ねえ。(笑)


「こら、あんたお酒弱いんだから！」


その言葉通り、酔いが回って来た頃、
真っ白な頬がぱっと色づいた。


そして･･･


「あんたがねえ！誰であろうとどーおでもいいのよ！わたしは怒ってるんだもん！女に媚び売りまくって、寂しい思いさせる野郎なんかね嫌いなのよー！！」


なにかを決心したのか、もとのカミナリさんに戻ったおねえさん。


「え。そんな言われたら傷つくわ(笑)」


「いいもん！わたしはねー！
一途で大切に、たいっせつにしてくれる人が現れる！！
あんな10コも離れたイケメンも、年下のアイドルもいらないんだから！」


やっぱりね。
この仕事してると、外見だけでコロっと落ちちゃう可愛い子、いっぱいいるんだよね。

なんか新鮮で良いかも。


「ねえ、Aちゃん。友達にならない？」


「やーだもん！！」


なかなかのツンツンガールっぽいけど。
なんか興味湧いちゃったよ。俺。

◯8.Kento side→←◯6.You side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す