年下彼氏、いかがですか？【Kento.N】

◯18.Kento side ページ18

「やっと目覚めた？」


困った笑顔でテーブルに着くAちゃんには何でもお見通しなのかもしれない。


「びっくりした･･･って。え?!これAちゃんが作ったの?!」


「うん！オトナでしょ？」


「いやいやそれ関係ないし！！」


あー。好きだな。こういう時間。
なんでもないことが、ふわふわして明るくなる。


「あっ！！忘れるとこだった。」


Aちゃんに今日こそ何か聞こうと思ってたんだ。
顔見るとついそんなことどうでも良くなるんだよね。
好きだから･･･？


「なわけない！！なわけ、ない･･･。」

勝手に喋って勝手に混乱しだした俺を不思議そうに見て

「なに？」


と返事を返すAちゃん。


「あっ、あのさ･･･」


「うん」


「Aちゃんの好きなタイプって･･･やっぱり風磨･･･？」


「･･･へ？」


「ん？うわっ!!何言ってんだろ俺。ごめん！忘れて！！」


恥ず･･･！
俺はなんの答えを望んでんだよ･･･。


穴があったら入りたいこの気持ちをどうにも出来なくて目の前のトーストに手を伸ばすと


「んー、好きなタイプは食事の前にはいただきますって言う人かな？」


「えっ?!あっもー！Aちゃん!!いただきます!!」


なんか最近、俺の王子キャラ崩れてない？
ぐすん。

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