片想いシンドローム

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その日から何日かすぎたある日。
早朝から大阪へ行く様に指示があり
1人で、新幹線に乗り込んだ。



丸山さんにフラれた日を境に、完全に仕事モードになった私は丸山さんは勿論、他メンバーとも仕事以外での会話をしなくなっていた。



というか、休憩時間に出来るその輪に入らなくなっていた。







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『お前おったんか？！』


村上さんにはビックリされた。
休憩場所に行かなくなってからはメイク室で会うだけになったからなぁ。

村上さんに、丸山さんへ告白した事を報告したいんだけど、
何せ最近忙しい人だからプライベートの時間が合わなくて、仕事中は皆がいるし、
なかなか話す機会がない。

でも言わなくてももう分かってるかもしれないな…



『お前休憩中どこおるん？全然見かけへんけど』

『内緒です』

『はー？なんやねん、どいつもこいつも』


誰の事いってるんだろう。

でも、輪に入らないのはフラれたから気まずいとかではなくて、先輩たちの噂話を聞いてしまったから。




『丸山さんってADの子と付き合ってるらしいね』

『え？それ誰の情報？』


耳に入ったのはフラた翌日の事だった。


『Aちゃん知ってるー？』

『あ、いえ、』


ADの子って佐野ちゃんだよね、きっと。


そうなんだ…


嘘か本当かは分からないけど、
ダメージは大きくて、

それ以降、現場で2人が楽しそうにしている所を見てると、自分でも嫌になるくらいに歪んだ気持ちになってしまう。

そうなると自然と足も遠のいていき、
そこへ行く事を辞めた。



…だけどほっとかない人が1人いて


『A〜、なんでこっち来おへんの？』

『今忙しいです』

『忙しいって今休憩中やろ』

大倉さんは相変わらず、私に寄ってきてくれていた。


『お前が好きなお菓子あったで？』

『へっ』

『食べるやろ。ほらいこ、』


ダメダメ！つい、お菓子につられそうになってしまった。


『いや、私、今ほら！これ洗ってこなきゃ！』

『？？A？』


逃げる様に走って楽屋を抜け出した。


大倉さんにはフラれた事が、バレたくない。
何故か、そう思ってしまった。
大倉さんとは色々あるし。。

変なプライドなのかな…


丸山さんから聞く可能性もあるけど、
丸山さんはそういう事話さなそうだし。

一緒にいたら感ずかれそうで、どうにか逃げて
大倉さんとも最低限関わらない様にしていた。

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