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Aside
何とか順調に試合に勝っていった。
石田先輩の怪我も、痛みがほとんどないくらいまで回復した。
そして今日は、県大会決勝。
今日勝てば甲子園に出場できる。
そんな大切な大会の先発を任されたのは、昇太だった。
「昇太!頑張ってっ!」
#21「おう!」
昇太の背中を バシッ と叩いてベンチから送り出す。
昇太はチームの期待に応え、8回までヒットは2本。
守備だけでなく打撃も好調で、6回にはたつが3ランホームラン。
しかし、昇太にピンチが訪れる。
青戸高校4点リードの9回裏
フォアボールとエラーで2アウト満塁。
145キロのストレートがバットによって弾かれる。
「…!」
#21「くそっ…!」
相手チームの4番に満塁ホームランを打たれ、同点になる。
そして次のバッターにも2ベースヒットを打たれてしまう。
「昇太っ!落ち着いて!」
#14「昇太っ!お前なら行ける」
石田先輩と昇太に向かって声をかける。
昇太はもう一度気合を入れなおして、投球を始める。
まずは2塁にけん制。
「あれは、イライラしますか?」
隣にいる石田先輩に聞いてみる。
#14「あれだけ離れているとな」
昇太はもう一度けん制をする。
「「ボールがそれたぁぁぁぁぁ!!!」」
アナウンサーの大きな声にビックリする。
「え…」
昇太が2塁に投げたボールは、途中からショートを守っているたつの頭の上を余裕に越して
センターへ転がっていた。
そして2塁ランナーホームイン。
青戸高校はサヨナラ負け。
坂本先輩、慎吾先輩を甲子園に連れていくことはできなかった。
向かい合って挨拶をするとき、昇太は帽子を深くかぶって顔を隠していた。
#21「…グスッ、グスッ…グスッ」
誰よりも目を真っ赤にしてベンチに帰って来た昇太。
「昇太…」
#14「…お疲れ」
#19「よく頑張った」
#6「昇太、ありがとな」
#49「かっこよかったで」
#21「…ありがとうございます。すみませんでした…」
声をかけてくれた先輩に挨拶をして、荷物を片付け始める昇太。
#31「昇太…!お疲れ様。また頑張ろう」
#21「……」
昇太は返事をしない。
#31「昇太…?」
#21「たつに、何がわかるんだよっ!!!!」
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すなっち(プロフ) - ちーちゃんさん» 了解しました (2018年3月22日 21時) (レス) id: c32c3f8c05 (このIDを非表示/違反報告)
ちーちゃん - ありがとうございます!お願いします (2018年3月21日 20時) (レス) id: 3950307191 (このIDを非表示/違反報告)
すなっち(プロフ) - ちーちゃんさん» 大丈夫です! (2018年3月21日 16時) (レス) id: c32c3f8c05 (このIDを非表示/違反報告)
ちーちゃん - 特にありませんが、おまかせでも構いませんか? (2018年3月21日 14時) (レス) id: a589a13f8c (このIDを非表示/違反報告)
すなっち(プロフ) - ちーちゃんさん» コメントありがとうございます!ジャンルはこれがいいとかありますか? (2018年3月20日 23時) (レス) id: c32c3f8c05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーき | 作成日時:2018年1月10日 23時