野球部の恋愛事情

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健大side



　石田健大です。



　早速いきますかっ!!



　









　部室の片隅に椅子を置いてグローブを磨く。



　これが俺の日課。



　最初は、先輩方のテンションについていけなくて、寂しさを紛らわすためにやっていた。



　でもいつしか日課になっていた。



　それもあってか、いつまでたってもテンションについていけない。



　だから今も一人離れた部室の扉の横で、グローブを磨いている。



　ｶﾞﾗｯ と部室の扉が開いた。



#21「失礼しますっ!」



#31「失礼しますっ!」




#14「1年生か…」



　一人はよくテレビで見る今永くん。



　もう一人は完全に "内野手やってます" という雰囲気がﾑﾝﾑﾝのやつ。



　あとは、ちっこい女子生徒。



　吸い込まれそうな白い肌。



　今にも折れそうな腕。



　ｸﾘｸﾘの大きな目。



　彼女かなんかかな?



　いかにも "野球なんか興味ありません"という顔立ちだ。



　なるべく人と関わりたくない俺は、睨むことしかできなかった。




#14「石田 健大、2年」



　そうぶっきらぼうに挨拶をする。



#21「え、、あ、、」



#21 #31「「よろしくお願いします」」



#21「今永 昇太です」



#14「あぁ、あの今永くんか」



#14「中学生No.1左腕の」



　知らないわけがない。



　全国大会で、6回までに9奪三振。



　結局最後まで投げて、ヒットはたった"3本"



　プロ顔負けのピッチング



　忘れるわけない。



#21「まぁ、、一応そう言われてますけど…まだまだです」



　"今の自分に納得しない"



　それが今永昇太。



#14「そうゆう返し方テレビと一緒。謙虚でいいと思う」



#21「あざますっ!」



　ﾍﾟｺｯとお辞儀する今永くん。



　その後ろで緊張を隠せない様子の女子生徒。



#31「柴田 竜拓です。内野手やらせ[柴田くん]…え?」



　柴田くんの会話を遮った。



#14「どっちの彼女…友達かわかんないけど、関係のない人は出てってもらっていいですか?」



　あぁ、、また思っても無いことを言ってしまった。



　彼女の事を見ることができなかった。

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