野球部の恋愛事情 (ページ1)

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　Aside

　薄暗い部屋に差し込む朝日

　部屋中に鳴り響く目覚まし時計

　時刻は5:30

　「んん～っ!」

　カーテンを開けベッドからおりる

　中学時代より1時間早く起きたのには理由がある。

　今日は高校の入学式

　待ちに待った日

　ﾄﾝﾄﾝと規則正しい足音を立て一階へ下りると

　そこには今までなら用意されていなかったものがある

　母「早くご飯食べちゃいなさいよー」

　お弁当を用意しながらお母さんは言う

　「いただきまーす」

　湯気が立っているお味噌汁にご飯

　きれいに盛り付けられた卵焼き

　とんでもないくらいおいしく感じた。

　時刻は6:30

　真新しい横浜青戸(ｱｵﾄ)高校の制服に、腕を通した

　
　中学時代のセーラー服とは大違いで、一歩大人に近づいた感じがした

　「うわぁ～っ」

　幼稚園児のように目を輝かせながらｸﾙｸﾙと回ると

　父「かわいいなぁ～」

　と、父は動画を取り始めた。

　母「朝から二人して何やってんの!Aは早く準備してきなさい」

　お化粧をしながらお母さんはせかすように言う

　「はーい、、」

　セミロングの髪をｷｭｷｭｯっと一つにゆるくまとめ

　リップを塗った

　「お母さーん!まだー!?」

　時計は7:20を指していた

　母「まだーってか今何時だと思ってるの!?まだ開始まで1時間以上あるわよ」

　「いいのいいのー!!野球部見てくるんだからー!!」

　母「昇太くんも一緒なのー?」

　「うん」

　母「昇太くんも一緒なら安心ね。いってらっしゃい」

　父「昇太くんと今年もクラス一緒だといいねー。いってらっしゃい」

　「いってきまーす!」

　私の高校生活が今、スタートした。
　

　