【CS】聖アル【田中】 (ページ3)

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「ンもう！悪い子だなぁ。
このジル様が神様に代わってお仕置きだゾっ！最近魔法の鍛錬とやらをお怠ってせいか何だか鈍ちゃってさ。やっぱり寮長は強くなくちゃ示しが付かないでしョ？いひ、練習台にさせてあげるからさ！ソコ、横たわって？」

「あれ、お前レープハフト生だったんだっけ？へえ～！じゃあ元同寮よしみとしてジルがたァくさん可愛がってあげル！」

「許しても何も、もう赦してあげてるヨ？だってジルはお前たちの神様だもン。でもソコ(アンサンセ)に居るって事はお前の心がまだ穢れてるっていう証拠なんだから神様がお前の隅々まで清めて(殴って)あげなくちゃっ！」

【備考】
由緒正しい魔術師家系の出。口下手だが愛溢れる父と優しく時には厳しい母の間に生まれたジル。そして母親のお腹の中には彼女の妹がいた。何処にでもいる仲睦まじい素敵な家族であったがある時全てぶち壊される事が起きる。ある日ジルは父の書斎で重力魔法に関する記述の本を見つけた。まだ幼い彼女には全ての内容は理解することが出来なかったが最後のページに関しては理解が出来た。それは"ブラックホール"と記載されたページであった。彼女は一瞬で危険なのだと理解した。「全ての物質を取り込む」と説明されたその魔法は好奇心旺盛な彼女の童心を刺激した。直感でこの魔法を使いたいと感じた、それに加えて自分が幼い子供でありまだ未熟な魔法使いであることを自覚していた彼女は大した事にはならないだろうと考えていた事もあり試しとして呪文を唱えた。すると、凄まじい音を立てながらなにも存在してなかった筈の空間に黒い穴が出来ていく。それは本で見た正真正銘のブラックホールであった。本がずらりと並べられた本棚、書類が散らばる机など父の部屋の全てが黒い穴に吸い込まれていく中ジルは意識を失った。気付いた時には書斎は疎か家丸ごと彼女だけを残して消えていた。仕事で外出していた父親は事の重大さに気付き、何をしたのか。母はどこか、家はどこか。彼女が答える暇もなく問い掛けてきた。それはジルにとってとても煩わしかった、そして再びあの呪文を唱えた。すると父親は消えた。それ以来彼女は人が変わった様に暴力的で横暴な姿を見せるようになっていった。