.*･ﾟ .ﾟ･*.Jr. dream land 3.*･ﾟ .ﾟ･*.

さりげない/神宮寺勇太 ページ9

『頭痛い。。。』

「え、大丈夫？」


下校途中。
いつも一緒に帰る勇太と
２人で電車に乗っているとき。

この時期の電車は
冷房が効きすぎて、夏服の私には少し辛い。

そのうえ、外との温度差が激しくて、
頻繁に頭が痛くなる。



頭痛がひどすぎてしゃがみこんだ私の背中に、
後ろから降ってきたカーディガン。

「生地薄いけど、何も着ないよりましだろ？
それでも羽織っとけよ。」

『ありがと。』

「心配だから家まで送るわ。」

と言って取り上げられた鞄。

『それは悪いよ！
勇太一個前の駅じゃん。』

「具合悪い時ぐらい、人に頼れよ。
俺が心配だから送るの。」

結局送ってもらうことに。


駅についておぶってくれるって言ったけど、
さすがにそれは恥ずかしいし、
申し訳ないから断った。

歩いているとき、勇太はさりげなく気遣ってくれて。

絶対に車道側を歩いてくれるし、
よろめく私を自然に支えてくれた。

やっとの思いで家についたとき、
安心して足の力が抜けてしまった。

そんな私をすかさず抱き留めてくれた。

『ありがとう。。』

「頑張ったな。」
と言いながら、頭をポンポンして
玄関まで連れて行ってくれた。

玄関に私を降ろすと、

「んじゃ、お大事に。
無理すんなよ？
おうちの人いるよな？？」

『うん。ありがと。』
「じゃーな！！」


顔が熱いのは熱のせい？？？

後輩/中村海人→←作者より！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す