第30話 ページ35
10月20日
一虎が指定した駅前にある銅像の前
彼が来るのを待つ
A「き、緊張してきた・・・」
秋らしくチェック柄の少し丈が短めのワンピースを選んだ
少し髪もアレンジして化粧もした
気合い入れすぎかな・・・
そわそわしたまま立ち尽くしていると会いたかった姿が目に入る
一虎「よう」
A「一虎！！」
一虎が私のところに来るまで待ちきれず小走りで彼の下へ向かう
一虎「・・・・・」
A「どうしたの？」
一虎「・・・・いや
妙に気合入ってんじゃんお前」
A「え・・」
一虎「俺とのデートそんなに楽しみだったのかよ」
一虎はニヤニヤしながら私の顔を覗き込む
A「だったら悪い？」
一虎「は？」
事実なんだから隠す必要はない、そう思って答える
もっと「うん、楽しみだった」って素直に言えたらよかったのに
これに関してはもう私の性格の悪い部分が出てしまった
一虎「あー・・勘弁しろよ・・」
A「？」
一虎は頭を掻き、何かに耐えているように見えた
やっぱり私の素直になれない性格直した方がいいのかな・・
あんまり気分良くないよね・・
一虎「おい、とりあえず行くぞ」
一虎は私の手を取り歩き出す
A「え！？どこに！？」
一虎「どこでもいい」
ど、どこでもいいって・・
A「どこか行きたいところあったんじゃないの？」
一虎「ねぇよ」
じゃあなんでデート？
いつもの何考えてるかわからない一虎にやっぱり振り回される
一虎「デートなんてしたことねぇし
つか普通のやつと普通に出かけたことすら・・」
A「一虎・・・」
だからお前の行きたいところ連れて行けよとこちらに振り向いて笑う彼
また鈴がリンと鳴る
一虎の今までの人生はほんの少し聞いただけだけど
やっぱり彼は普通の人が当たり前にやってきたこと、与えられたものを受け取れずにきたんだ
なら、それを今日で塗り替えてやる
A「じゃあ私が教えてあげる」
一虎「あ？」
A「デートっていうのがどんなものか」
ま、かといって私もデートしたことないんだけど
今まで友達から聞いた話やドラマを見てやってみたいことを頭の中で羅列させる
A「よし、いこっ！」
前を歩いていた一虎を追い越し今度は私が彼を引っ張る
一虎「おいっ・・！」
A「私が行きたいところでいいんでしょ？」
一虎「調子のいいやつ・・」
てっきり怒ると思ったけど
その時の一虎は呆れながらも笑ってくれていた
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レナ(プロフ) - ロキロカさん» ロキロカ様！ありがとうございます！楽しみにして頂けると嬉しいです！ (2021年8月26日 14時) (
レス) id: fa520e0763 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - すたーさん» すたー様！コメントありがとうございます！更新は波がありますが気長にお待ち頂けると幸いです！ (2021年8月26日 14時) (レス) id: fa520e0763 (このIDを非表示/違反報告)
ロキロカ - レナさん» では楽しみに待っています！ (2021年8月25日 21時) (レス) id: b7f1a55b66 (このIDを非表示/違反報告)
すたー(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！更新楽しみにしてます！ (2021年8月24日 23時) (レス) id: f613f7667d (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - ロキロカさん» ロキロカ様！コメントありがとうございます！申し訳ないのですが作品の内容に関する質問・要望には一切お応えできません汗（一度答えるとキリがないので）ご了承ください。ただ一つだけ言うと最終的な結末は決めているので気長にお待ち頂けますと幸いです。 (2021年8月24日 13時) (レス) id: fa520e0763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レナ | 作成日時：2021年7月19日 22時
