(物理的に)小さかった降谷さんがいる世界へと行きました。【名探偵コナン】II

第五十三話 ページ10

「あむぴって全然可愛くない人とばっかつるむよね」


「それな、マジ意味不。イラつくからネットに書き込もー」


「どんな感じでー？」


「『喫茶ポアロの王子様、あむぴに彼女www』つってね」



さっきからなりやむことのない女子高生達の私への中傷がグサグサと突き刺さってくる。

こんなに傷つくものなのか、若い子からの中傷は。

…さて、この状況を透が来る前になんとかしなくてはな。



「あの、古谷さん。彼女達に注意して来ましょうか…？私も前に似たようなことで炎上を…」



辛そうな顔をする榎本さんに「大丈夫ですよ」と微笑む。

女子高生達のテーブル席をちらりと見れば、その上にはノートと教科書と思わしきものが広がっていた。

だけどペン類は筆箱から出ていない様子。

なるほど、集まって勉強してみたはいいもののわからなくて何も進んでいないとみた。

なら…

私は女子高生達に近づき、テーブルに手を置いた。



「は…！？」



女子高生達が驚いて唖然としている内に、教科書に目を通す。

なるほど、因数分解か。



「3x2+5x-2ならば(x+2)(3x-1)だよ」


「え…」


「どうしてこの回答になるかと言うと＿＿＿…」


「ちょっ、ちょっと待って！書くから！！」



女子高生が必死にノートを取っている間、なるべくわかりやすく教えた。

わからないところは遠慮がちにここは…？と聞いてくる女子高生に少し可愛さを覚えた。



「ここは＿＿＿…」

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