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第七十九話 ページ45

高校生活エンジョイしてました更新忘れてたごめんね。
ーーーーー



「やあ、A」



私の目の前には仁王立ちの零。

その顔はまるで天使のお面を被った悪魔のよう



「コナンくんから聞いたよ、倒れたんだって?」


「せ、正確には倒れてないです」


「言い訳は結構。それなのに君はハロの散歩に行こうとして…ほら、リードを離す。今日は僕が夜中に行く」


「えっ」


「何か不満でも?」



ないですと伝えると零は屈んで私の頭に手を置いた。



「何を見た」


「え…?」



零の目は真剣で、一瞬言葉の意味に戸惑ったがすぐに理解した。



「銀色の、長い髪」



声が震える。

あの髪、あの目付きは



「ジン…」



私の声がこだましたあと、部屋の中が静まり返り耳鳴りが聞こえる。

零は顔を下にふいており、表情が確認できない。



「零」



ようやく顔を上げたと思ったら、零は下唇を噛み締めていた。



「…血が出ちゃう」



そっと触れれば、その手を思いっきり掴まれる。



「………零」



頬に寄せられ、その手に擦り寄る。

さしずめ飼い主に久しぶりに再開した猫のよう



「守るよ」



そう言って、手のひらにキスをする。



「うん」



私はその姿を眺めていた。

目に映った景色には、父さんと母さん

そして

ジン



拳銃





真っ赤な血

赤子の私

小さな手

大きな、冷たい手






嘘だ。

そんなわけがない

見えるはずのない光景だ。



「怖いな」


気づいたら、そう呟いてた。

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yu-kun(プロフ) - まだ見ていただいてる方へ。アカウント変えて続き書いてます。よろしくればプロフからどうぞ。 (2023年4月5日 4時) (レス) id: 7bcd0f2da7 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - 「続き」じゃなくて「終わり」になってるから続くのか心配です....見たいです。作成さんも都合があると思うのでそこは首を長くして待っておきます!更新をが楽しみです (2022年6月24日 11時) (レス) @page46 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 続きがとても気になります!更新楽しみに待ってます! (2021年5月2日 18時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 感情がリアルで凄くドキドキします!続き楽しみです! (2020年6月17日 9時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
名無し - わー!続きが気になります!更新楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 5時) (レス) id: 1e13ba2df3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yu-kun | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/  
作成日時:2019年10月6日 16時

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