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第四十七話 コナンside ページ4

博士の家からの帰りで、毛利探偵事務所に向かっていた時だった。

路地裏から、女性の声が聞こえた。

んん…と唸るような声の後、ここは。という呟きが聞こえた。

酔っ払ってここで寝ちまったのか?と思いながら路地裏に足を踏み入れれば

傷だらけの女性がそこにいた。

頬はどこかで掠ったような傷で、手は打ったのか肌は青く変色していて、ストッキングは破れ、膝から血が伝っていた。

あまりの酷さに、俺は慌てて声をかけた。



「お姉さんっ!大丈夫!?怪我してるよ!?」



女性はこちらを見て、驚いたような表情を見せたかと思えば「ああ、大丈夫だよ」と生返事だった。

その様子を見て、何か事件かと思い

保護も兼ねて彼女を毛利探偵事務所に呼ぶことにした。

彼女はすんなり着いてきてくれて、蘭の手当を受けている。

顔の手当を終えた女性に、気になっていたことを問いかける。



「…ところで、お姉さん。どうして路地裏に倒れてたの?」



そう問うと、女性はわからないと返す。



「…お姉さん、名前は?」


「名前…?古谷……あ…」



女性は困惑した表情を作った。

やはり、この女性は



「…もしかして、わからない?」


「っ…そんなはずは」


「記憶喪失…ですか?」



そう、彼女は記憶を失っている。

自分の名前が思い出せないという現実に、彼女は苦しんでいる。

目に涙をため、頭を両手で抱え込む姿は

酷く、怯えていた。



「…あの、古谷さんでよろしいですか?」



蘭は女性の背に手を置き撫でる。



「私の父、探偵なんです。父が帰ってきたら古谷さんの記憶を取り戻すお手伝いをさせてください」


「…お手伝い?」


「はい!…あ、申し遅れました。私毛利小五郎の娘の毛利蘭といいます」


「記憶と言っても、名前と、何故あの場所にいたかがわからないだけですよ」


「名前はわからないと困っちゃいますから!…どうですか?」



蘭は女性、古谷さんの目を見て手を握りそう言った。



「…お願い、できますか?」


「はい!もちろんです!」



俺も、探偵としてこの人の記憶を取り戻す手がかりを探そう。

何かの事件に巻き込まれたのかも知れない。



「お姉さん、一緒に頑張ろうね!」


「…うん、コナンくん」

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yu-kun(プロフ) - まだ見ていただいてる方へ。アカウント変えて続き書いてます。よろしくればプロフからどうぞ。 (2023年4月5日 4時) (レス) id: 7bcd0f2da7 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - 「続き」じゃなくて「終わり」になってるから続くのか心配です....見たいです。作成さんも都合があると思うのでそこは首を長くして待っておきます!更新をが楽しみです (2022年6月24日 11時) (レス) @page46 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 続きがとても気になります!更新楽しみに待ってます! (2021年5月2日 18時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 感情がリアルで凄くドキドキします!続き楽しみです! (2020年6月17日 9時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
名無し - わー!続きが気になります!更新楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 5時) (レス) id: 1e13ba2df3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yu-kun | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/  
作成日時:2019年10月6日 16時

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