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第六十四話 ページ21

一通り遊んだ私達は、疲れたのもあってテレビを見ていた。

いつの間にかあった置き手紙には『飲み物や食べ物は好きにしていいよ。悪いけどハロの水がきれてたら入れといてくれると助かる』と書かれてあったのでテレビを見ながらハロくんとティータイムにする事にした。

今の時間帯は特に面白いものはやっておらず、ニュースをお茶を飲みながらぼーと見るだけだった。

沢山遊んだからかハロくんは私に心を開いてくれ、今では膝の上で寝ている。

なんてこうも愛くるしいのだろうか。

ハロくんを撫で、ハロくんに向けていた視線をテレビに移す。

するとそこには、殺人の文字が。

ちらりと映る見覚えのある少年を見て、私はお茶を啜った。



「…やっぱ、米花町は怖い」



お茶を持つ手の震えが止まるのはいつになるのやら。

あまりにも手が震えすぎたため、ハロくんは目を覚ましてしまった。



「クーン?」


「ああ、すまない。起こしたね」



ハロくんは心配そうな目で私を見つめた。



「…大丈夫だよ、ハロくん」



ハロくんを抱き上げ目を合わす。



「ありがとうな」



そう言って笑いかければ、ハロくんは私の鼻先を舐めた。



「あははっ、擽ったいなぁ…。…こうやって怯えているのじゃただ不安が募るだけだ。掃除でもして気を紛らわせよう」


「アン!」



シンクを洗ったり、お風呂を掃除したりトイレを掃除したり…。

だんだん夢中になり、家事と呼べることはほとんどやった。

あとは、洗濯物を畳むくらい。



「……大きいなぁ」



零の服を畳みながら思う。

なんて大きい服なんだろう。

あの逞しい身体は私を安心させてくれる。



「はふ」


「ああこらハロくん。折角畳んだんだからぐちゃぐちゃにしないでくれ」


「アン!」


「わかってないな…」



楽しそうに服をぐちゃぐちゃにするハロくんを見て、気分が上がり

鼻歌を歌いながら残りの洗濯物を畳み終えた。

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yu-kun(プロフ) - まだ見ていただいてる方へ。アカウント変えて続き書いてます。よろしくればプロフからどうぞ。 (2023年4月5日 4時) (レス) id: 7bcd0f2da7 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - 「続き」じゃなくて「終わり」になってるから続くのか心配です....見たいです。作成さんも都合があると思うのでそこは首を長くして待っておきます!更新をが楽しみです (2022年6月24日 11時) (レス) @page46 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 続きがとても気になります!更新楽しみに待ってます! (2021年5月2日 18時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 感情がリアルで凄くドキドキします!続き楽しみです! (2020年6月17日 9時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
名無し - わー!続きが気になります!更新楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 5時) (レス) id: 1e13ba2df3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yu-kun | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/  
作成日時:2019年10月6日 16時

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