ノスタルジア 3 (ページ35)

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nb「仕事中に悪い、ちょうど外回りでこっちまで来てて‥‥」

カウンター席に座る僕を挟んで会話をする2人

間に挟まれてる僕は居た堪れないんだけど、当の本人たちは僕の事は其方退けで‥‥

僕に見向きもしないで話してるから面白くない

それにさ、なんか2人の空気感が今までとどこか違う気がするんだよね

nb「それでこれ、この前の手当のお礼」

dt「えっ！？いや、あれは俺が悪いんだから当然だし！逆に俺が箱折り持って謝罪する側なのに‥‥

だから受け取れないよ！」

ダテさんが珍しく動揺してる

両手をフリフリしちゃって可愛い

(ってちがーうっ！！)

ru「しょっぴー！ダテさんに何したの！！？」

dt「違うんだラウール！
俺が翔太に怪我させちゃったんだ‥‥」

そう言うダテさんとしょっぴーを交互に見やると、しょっぴーが下ろしてた前髪を上げて見せた

しょっぴーの年齢の割にキメ細かな肌の一部が痣のように変色してる

差程大きな痣でもないし、普段前髪下ろしてるなら全然気づかれないレベル

nb「全然痛くない。俺の肌が大袈裟なんだよ」

なんてダテさんを気遣ったんだろうけど

的を得てるような得てないような言葉選びがしょっぴーらしくて笑えてきた

nb「だから涼太は気にするんじゃねぇ」

そう言いながら持っていた紙袋をダテさんの目の前に突きつけた

ダテさんは相変わらずオロオロ

困り眉の眉尻がさらに下がって、いつものキリッとしたダテさんがすっかり剥ぎ取られてしまっている

ru「ダテさん、深く考えずに取り敢えず貰っとけば？」

2人って全然違うタイプなのに重なる部分が多いような気がする

今だってお互い引き下がる気は無いみたいだし‥‥

だから第三者の僕からありがたーい助言を1つ

ru「こうゆう時はね、ニッコリ笑って『ありがとう！』で良いんだよ」

僕に言われて少し考えた後、ダテさんは目の前に突き出されたままの紙袋を両手でそっと受け取った

dt「あり、がとう‥‥」

ま、笑顔はぎこち無かったけど合格かな！