【短編集】賑やかな彼らと。2

リスカ feat. りょう ページ24

いつの間にか賑やかな彼らからかけ離れてる希ガス…(((気にしないでください( ;´꒳`;)

ーーーーーー
Aside

ちょっと昔の夢を見た。
大好きな、大好きだったりょうくんが別の女の子の隣にいて、その女の子は私の悪口を言っている。


その後からか精神的に疲れていた私。
りょうくんは泣いて起きた私を抱きしめて朝から「大丈夫、大丈夫ここにいるよ」と慰めてくれていた。


今日は違う。
仕事でいないのだ。
3日ほど家に帰ってこない。

あの夢の不安が更に大きくなる。
もう痛みでごまかすしかないのかな、

2日目の夜、私は机の引き出しからカッターを取り出した。


ツーっと腕を伝う赤い血、少し楽になった感じがした。
不思議と痛みも感じない。
ただ、きれいだと思った。
見ているだけでスッキリするこの行為は何だろう。


とりあえず適当に処置をして寝ることにした。


朝起きて周りを見ても誰もいない。
また不安になって、私は腕に刃を乗せた、苦しくなくなってくこの感じ。
スッと楽になる。だけど、

ガチャッ

り「ただいまー」

え、こんな早く帰ってくる予定じゃなかったのに。片付けなきゃ、はやく、見つからないようにしなくちゃ、


り「A！いるならおかえりくらい言ってよ」

「お、おかえり！」

処置をしてない左腕。
私は咄嗟に隠した。

り「…？A左手どうしたの」

「ん、なんでもないよ」

り「ふーん、じゃあこの包帯は？俺がやろっか？」

あ、やば、
血のついたカッターだけを隠すのに必死だった。

「あ、」

り「ほら、見せて」

強引に腕を引かれて露わになる左腕。

り「え、？これ、」

「……」

り「どうしてこんなことしたの？」

目の前にいるりょうくんはいつものりょうくんじゃなくて、全く違う人みたいだった。

「とりあえず手当てしよ」と言って包帯を巻いてくれた。血のついたカッターも見つかってしまいとりあえず洗いに行くわ、と洗いに行ってしまった。

何を言われるんだろう。不安がまた募る。
でも、ああしなきゃ、私が潰れちゃう。

りょうくんが戻ってきてベッドに腰掛けた。

「Aこっちおいで」
りょうくんは自分の足の間をとんとんと叩いた。

りょうくんに背を向けるように座ると「こっち向いて」と促された。
向かい合うように座ると流れる沈黙。私から話さなきゃ、そう思ってもうまく声が出なかった。

り「おれのせい？」

「え、？」

「Aの腕こうしたのは俺のせい？」

リスカ part２→←おはようのちゅー feat. てつや

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す