【短編集】賑やかな彼らと。2

密室2 ページ15

Aside


『耳責めしないと出れない部屋』


…ふざけてる。耳責めだと？しかも相手は我らがリーダーてつや。


て「Aちゃーん、どーしよっか」


にやにやしてやがる、ぶっ〇してやる。


「…どうするも何も、他に方法探そ…」


ドサッ


「…へ、？」

て「他に方法探すよりさぁ、しちゃった方が早くない？」ﾍﾟﾛｯ

「んぁ、やめ、」

て「Aこーんなにかわいいんだしさ、」


そう耳元で囁いて、フーっと息をかけるてつや。

身体が、主に顔が熱くなって、腰の辺りがぞくぞくする。


て「…顔真っ赤やん、Aえっちだね、」

「ちょ、待って、」

て「待てない、」


とんとんと彼の胸を叩いていた両手は、彼の片手で束ねられて、頭上に押し付けられる、

私の上に馬乗り状態で責め続けるてつや。


「…んぅ、やめ、ぁ、」


彼の生暖かい吐息と、密着する身体。はむって甘噛みされて、甘い声が漏れる。


あまり馴染みのないこの感覚と気持ちに、胸が高鳴って、頭がチカチカとショートする。


がちゃり


鍵の開く音が部屋に響く。


て「あーぁ、開いちゃったかぁ、」ﾁｭ


少し寂しそうにそう言って、私の唇に短いキスを落とした。


て「ほれ、行くぞ」


腰に響くあの感覚のせいで、立つのが精一杯の私を姫抱きして、部屋を出るてつや、

恥ずかしいやらなんやらで、顔が熱くなった。



きっとこの胸の高鳴りは、吊り橋効果かなんかで、てつやがかっこいいなんて、そんなことあるはずない、、よね、？



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