結婚相手募集され中2《サバイバルウェディング》

誇示 ページ6

スタイリスト
「実は先週来た時の帰り際に、
アクセサリーをAちゃんに
プレゼントしたいんだって言われたの。

…で、せっかくなら
パーティーで使えた方が良いし、
アクセサリーよりも髪飾りにすれば
タキシードの胸ポケットに
お揃いのコサージュつけられるよって
伝えたらそれが良いって。

お揃いを願い出る彼氏なんて
なかなか居ないわよ。
溺愛されているのね」




衝撃が強すぎて
コメントが見つからないわ


しかも、お揃い！？


「お揃い…」



スタイリスト
「そうよ。
男性は独占欲強いからね〜。
きっと、Aちゃんを自分のものって
誇示したいんでしょう。
牽制の意味を込めてるんじゃない？

ただ純粋にプレゼントしたいってことなら
お揃いにはしないでしょ？」



牽制…


本当に柏木さんは私のこと、
好きになってくれたのかな。

失恋したショックとかじゃないのかな。


…支度が整ってメイクルームから出ると、
そこには王子様が待っていた。


さすが、イケメンは着こなすなぁ。

柏木「…」


「…」



スタイリスト
「お待たせしました〜！
あら、Aちゃんに見惚れちゃった？」



柏木「あ！…はい、綺麗すぎて
我を忘れて…ました」



スタイリスト
「まあ！お熱いこと！
さーさ、素敵なパーティーを！
いってらっしゃい。楽しんで来てね」



「いつもありがとう。行ってきます！」



柏木「じゃあ、行きましょうか」


左手を自分の前に出されて
ドキドキしながらも手をとった。


容姿ももちろんだけど、
やっぱりスマートだわ



お姫様扱いされると調子が狂うんだけど
今日は仕方ないよね






車に乗り込むと、
柏木「僕、今日、Aさんと
2人きりになったら危ないかもしれません」


ぽつりと聞こえた声。



「あ、危ない？」



柏木「Aさん、想像以上に綺麗だし、
何よりそんな貴女を1日エスコート出来る
特権を貰えたことも嬉しいですし、
僕が選んだものを付けているのも…」



「あ、ごめんなさい！遅くなりましたが、
プレゼント、して下さったと聞きしました。
とても可愛くて
今日のドレスに映えるので嬉しいです。
柏木さんの胸ポケットのコサージュと
お揃いなんですよね」




柏木「すみません。
お揃いは嫌でしたか？」




「あ、いえ。そんなことはないです。
ありがとうございます」




柏木「今までもパーティーでお会いして
一緒に居たのに、
今日は一段と綺麗に見えます」

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