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誠意の告白 ページ42

姉との電話を終え、祐一さんに電話をかけた。
彼はすぐに出てくれた。


まだ病院に居たらしく、
このまま私の家に来てくれるらしい。


…もう私の逃げ場はない。
いや、逃げずにちゃんと向き合おう、と決めた。



一時間ほどして、彼はやってきた。


ソファに促し、コーヒーを渡す。

祐一「さっきはごめん!!」


「え?」


祐一「…突然びっくりさせて。
…でも、会社を継ぐことを諦めない」


芯の強い目が私を撃ち抜いてくるような感覚。



「私も祐一さんの話をちゃんと聞かずに
非難したりして、ごめんなさい」



祐一「ううん。びっくりさせたのは僕だから。
Aがそう思うのは当然だと思う」



「…祐一さんはどこまでも優しいのね」



祐一「僕にはAしかいないって思ってるから」



「それはどういう意味…?」



祐一「前にも言ったことあるけど、
両親以外で僕のことを考えて
叱ってくれるのはAしかいない。
ちゃんと正しき道に導いてくれるって信じてる」




「私、そんな大層な人間じゃないのに…」




祐一「だけど、継ぎたいって意思は
僕の中に根付いていてこれは変えられない」




「…」




祐一「さっきはちゃんと説明出来なかったけど、
ずっと自分の人生に疑問と罪悪感があったんだ。
一人息子なのに家を継がなくて良いのかって。
でも、僕の実力はたかが知れていて
無理だと諦めた。
…だから、もう一回目指したいって
思うのはおこがましいと思ったし、
実際、インドでの企業は自分の夢でもあった。
…だから、ずっと優秀な人材に任せればって
自分に言い聞かせていたんだ」




「…でも、社長が倒れて
やっぱり諦めたくないって思った…、
そういうこと?」



祐一「それもある。
でも、それだけじゃない。Aの存在だよ」



「…私?」




祐一「Aは魅力的な恋人だ。
僕一人なら、会社を継ぎたいなんて言えない。
…でも、優秀な君が恋人として同士として
僕と会社を支えてくれるのなら、
2人の力で会社を盛り上げていけると思った。
僕はAに本気でついてきて欲しいと思って
この話をしたんだ。
…だから、これは君が全てを納得し、
受け入れてくれた時にはめて欲しい」



そう言って、彼は私の前に跪き、
私の前で1.0ctはある指環を差し出したのだ。



私は戸惑っていた。

とりあえず受取らないとだよね?




おずおずと手を差し出すと、
彼が私の指にはめてくれたが。


…これだと、全て承諾したことになる?

勢いのプロポーズ→←姉の大きさ



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こちいこ(プロフ) - さかなちゃんさん» いつも応援ありがとうございます!描こうと思ってたストーリーを変えて、思いつきで描いたらちょっと失敗気味ですが、波乱の幕開けとしたいので、もうちょっとハラハラして下さい(笑) (2018年12月16日 21時) (レス) id: 0b60cb1e95 (このIDを非表示/違反報告)
さかなちゃん(プロフ) - 更新ありがとうございます!2人がくっついて嬉しいんですけどお父さん体調不良でどうなるんだろう・・・?とハラハラみてます。さらに年下くんともどうなるんだろう?続き、楽しみにしてます! (2018年12月16日 19時) (レス) id: 6abe047d30 (このIDを非表示/違反報告)
こちいこ(プロフ) - さかなちゃんさん» いつもコメントありがとうございます!実は前からこんな展開を描いていて、でもなかなかその内容を出すタイミングが掴めずに非公開にしていたんです。今回、無理矢理公開したので一気に更新となりましたが。新キャラ登場で、話に動きが出るといいなと思っています。 (2018年12月9日 1時) (レス) id: 0b60cb1e95 (このIDを非表示/違反報告)
さかなちゃん(プロフ) - 大量更新ありがとうございます!ライバル出現にビックリです!でも振り回される主人公、可愛いですね。優しいだけじゃなくていろんな顔の祐一が見られそうな展開で楽しみです! (2018年12月8日 20時) (レス) id: 6abe047d30 (このIDを非表示/違反報告)
こちいこ(プロフ) - さかなちゃんさん» 早速読んでいただけたんですね。ありがとうございます。完全に迷走しています。もうちょっといちゃいちゃさせたいです。頑張ります(笑) (2018年12月6日 18時) (レス) id: 0b60cb1e95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こちいこ | 作成日時:2018年11月17日 8時

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