結婚相手募集され中2《サバイバルウェディング》

確信犯 ページ13

柏木「あー、やっぱり会いたいです…」




「え、今から、ですか？」




祐一「なーんて！
無理に決まってますよね、すみません。
変なこと言って…」




「今お風呂入って出てきたところで
完全にすっぴんで…」




祐一「Aさん、優し過ぎますよ」




「え？どこがですか？」




祐一「こんな時間に会いたいなんて
非常識なこと言われたのに…
スパッと断らないから…
男は変な期待しちゃうんですよ」




「期待、って…」




祐一「実はAさんも会いたいって
思ってくれたのかなー、とか…
…自意識過剰ですね」




「今日は時間的に難しいですけど、
私も祐一さんのこと
もっと知っていきたいなって思っています。
今日1日をご一緒してそう思えるのは
きっと私の中で気持ちが変わりつつあるのかなって」





祐一「今、無性にAさんを
抱き締めたい衝動に駆られていますが、
次会った時のためにとっておきます」





「そんなストレートに言われると…
でも、帰る時、一瞬だったので
ちょっとだけ、寂しかったです」

そう言って笑ったら




祐一「Aさん、それはアウトですよー。
僕、そんなこと言われてもう眠れませんから。
…
もしかして、今の確信犯ですか？」




「え？確信犯って…！」




祐一「冗談ですよっ。
でも、覚えておいて下さい。
その一言がどれだけ男を喜ばせるか。

今までそういう男が
近くにいなくて良かったですが、
こんなAさんを知ったら
争奪戦に拍車がかかりますね。
だから、そういうことを言うのは
僕だけにしといて下さいね」




「…は、はい？
祐一さんもずるいです、そんな言い方」




祐一「少しでも僕のことを意識して貰えて
こんな嬉しいことないですもん。
…で、完全に脱線しましたね。
今度のデートですが、
本当に待ち合わせで良いんですか？」




祐一さんこそ確信犯じゃない、



「大丈夫ですよ。
公園に行くならお弁当必要ですか？」





祐一「も、もしかして、手作りの…？」





「あー、まぁ。
でも、こういう時に向くお弁当を作るのは
初めてなので期待しないで欲しいですが」




祐一「期待しないで、と言われても
期待しますよ。
じゃあ、〇〇駅前に11時でどうですか？」




「大丈夫です。
改札出たところで待ちますね」




祐一「了解です。
電話ありがとうございました。
おやすみなさい」





「おやすみなさい」



あー、緊張した、

電話を切ってから
私はベッドにダイブした。

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