18話 コートにいた周りの女子たちは強制退場させられています ページ19
夏の終わり、初秋の風が肌をすり抜けていく。
心地のいい風に、テニス部一同は息を吐き出した。
切「つ……かれ、た」
桃「ありえねー……」
引退組の3年がニヤニヤと見守る中、そのスパルタぶりを肌で実感したテニス部部員たちは、テニスコートのいたるところで撃沈していた。
終了の声が響いた瞬間に、全員が倒れこんだのだ。
由「っし、んじゃAんとこ行くかな」
大きく伸びをして軽く汗ばむ由良は、コートを見渡して疲れ果てている後輩たちを見て笑う。
金「ま、まってや兄ちゃん」
その傍ら、金太郎が珍しく息を切らして立ち上がった。
その様子に由良は一段と楽しそうにして笑った。
由「ははっ、ちょっとしごきすぎ?」
金「兄ちゃん強いなあ」
由「高校生なめんなよ」
そう言ってキャリーを肩にかけた。
どうやら練習着のまま帰るらしい。
着替える気は毛頭なさそうだ。
海「おい切原、日吉終わりにすんぞ」
1、2年の中でも一番と言ってもいいほどの持久力の持ち主、海堂。さすがもう息が整ってきていた。
ため息を吐きながら、新部長の日吉と切原が立ち上がる。
跡「だらしねーぞ日吉」
真「これしきのことで気力をなくすとはたるんどるぞ赤也!!」
それぞれ先輩からおしかりを受けて、切原は真田に圧倒されて元気良く返事をし、日吉はいつものように「はい」と返事を返しただけだった。
「「「ありがとうございました!!!」」」
その一言と共に解散となり、青学テニス部は氷帝、立海をお見送りすることになる。
由「じゃあおれは弓道場だな。金太郎、行くぞ」
金「あ、まってや兄ちゃん!!」
とはいっても、実は氷帝と立海の乗ってきたバスは弓道場近くの駐車場。
全員で移動となる。
和気あいあいとした和やかな雰囲気で歩いていると、桃城は前方に知り合いを発見した。
桃「江本!」
奏「あ、桃城君。おわった?」
桃「おう。江本今帰りかよ」
奏「うちの部活はもっと前に終わってたけど、Aがお兄さん待つって言って私も付き合って一緒に練習してたの」
そう言ってかすかに見える明りの方を指さす。
その先には弓道場があった。
由「Aが俺をっ!かわいすぎる!」
由良はひとりで興奮している。
奏「Aはまだ練習してるよ。私は結構いい感じだったからそのままで終わりたくて」
桃「そっか」
金「A弓道やってるんか!?」
金太郎が唐突に声を上げる。
Aが弓道をやっていることは知っているはずだ。
19話 弓道やってるときは、な。→←17話 その理由はいかに
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葉奈(プロフ) - そうですww作者がにこにー推しですww (2015年5月17日 19時) (レス) id: b46f08eacb (このIDを非表示/違反報告)
ユール - えーと…にこにー? (2015年5月15日 18時) (レス) id: 63bdae9473 (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - ありがとうございます!がんばって更新しますのでよろしくお願いします!! (2014年11月30日 18時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)
yunyun - 合格、おめでとうございます。本当に良かったですね。更新、楽しみにしてますね。 (2014年11月30日 15時) (レス) id: 329a32a11c (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - 雪代さん» ありがとうございます!!! 頑張りますのでよろしくお願いします! (2014年11月10日 22時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葉奈 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hana1/
作成日時:2013年10月27日 21時