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12話 金ちゃん ページ13

コートに行くと、すでに練習試合が始まっていた。

それを見て、金ちゃんの瞳が一段と輝く。


貴「今日って手塚先輩きてんのかな」


そう言えば今日、まだ手塚先輩を見ていない。
菊丸先輩が騒いでいるのはみたし、大石先輩は受験勉強で来てないって言ってた。
そういや河村先輩も見てねえぞ。

今試合をしているのはダブルスっぽい。
3年生はみんな傍観らしい。

私はコートを見渡し、とりあえず頼れそうな人を当たってみることにした。


貴「すいません、真田さん」

真「うん?」

低い声で振り返る。
一瞬その視線にひるむも、私は頑張った。

貴「あの……携帯で、四天宝寺の白石さんに連絡って取れますか」

真「なぜだ」

貴「いやなぜって……」


金ちゃんいるでしょう。

そう言おうと視線を右下に向けて硬直。


貴「どこ行った私の金ちゃん!」


バッと視線を巡らせると、


貴「何してんのあの子はああああああああああああああああああああ」


女子に餌づけされていた。

私があまりにも大きな声を出してしまったので、全員の視線がこちらに向けられる。


桃「え、なに」


桃が困惑した表情をしているし、海堂がめっちゃ私をにらんでる超怖ぇ。

貴「すいません!……ちょっと、ちょっと金ちゃん、うろうろしない!」

金「あ、だって姉ちゃんたちがお菓子くれる言うて」

貴「知らない人にお菓子なんかもらっちゃいけません!!」


桃「金太郎!?なんでこんなところにいるんだよ!!」

背後から誰かが走ってくる足音がする。

っていうかすでに桃の声が聞こえているので見当はついている。


貴「なんかきちゃったっぽい。というわけで預けに来た次第さ」

桃「預けにってお前なあ」

貴「海堂ー」

桃「無視すんな!」

隣に何かいるが知らない見えない。

海堂は鳳と何かを話していたようだが、私に呼ばれると話を中断してこっちまで来てくれた。

っていうか鳳も一緒に来たぞおい。


海「なんだ」

貴「金ちゃんがきてしまったのだよ。あ、真田さん」

状況を心配してか、真田さんがこちらまで歩いてきてくれた。

貴「すいません。もうすでにお分かりかと思うんですが、金ちゃんがこっち来てしまったので白石さんと連絡とれないかと思いまして」

真「うむ。少し待て」


真田さんはそう言って、ぎこちない手を動かして携帯を操作。

ああ、……あ、……うん。


見てるこっちがハラハラするわ。

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葉奈(プロフ) - そうですww作者がにこにー推しですww (2015年5月17日 19時) (レス) id: b46f08eacb (このIDを非表示/違反報告)
ユール - えーと…にこにー? (2015年5月15日 18時) (レス) id: 63bdae9473 (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - ありがとうございます!がんばって更新しますのでよろしくお願いします!! (2014年11月30日 18時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)
yunyun - 合格、おめでとうございます。本当に良かったですね。更新、楽しみにしてますね。 (2014年11月30日 15時) (レス) id: 329a32a11c (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - 雪代さん» ありがとうございます!!! 頑張りますのでよろしくお願いします! (2014年11月10日 22時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葉奈 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hana1/  
作成日時:2013年10月27日 21時

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